NOVEL
1

ヤベぇ…。
マジでヤベぇ。
ヤバすぎるだろ。
なんだ、この状況は…。


真昼間のメリー号の甲板。

オレは両手にダンベルを持って、本格的な鍛練の前の軽いウォーミングアップをしていた。

二時間程前この島に辿り着き、オレとコック以外のクルーは皆上陸して行った。


その後、コックは昼飯を作っていた。

数分前そう言ってキッチンに入って行ったんだから間違いねぇはずだ。

…そのはずだった…

それなのに…


左右それぞれの手に100kgずつのダンベルを持つオレの足の間。

オレのズボンとパンツを足首辺りまで下ろし股間に顔を埋めるのは、飯を作っていたはずのクソコック。

「なあゾロ…テメェの…飲ませて」

突然現れたオマエがオレに近付いて来てそう言った。

すげえ淫猥でエロいツラで。

オレはそれに見とれて思考力が一時停止しちまった。

気付いたらオマエはオレの前にしゃがんでズボンのボタンに手を掛けていて。

そしてそのままファスナーを下ろした。

「すげぇ、もうこんなにデカくなってるぜ」

その声で初めて、自分のソコが既にギンギンに固く勃ち上がっているのに気が付いた。

オマエのあの言葉が、あの顔が、何より存在そのものがオレをこんなにも煽る。

オマエはそれを知っているのか?

四六時中オマエを欲して止まないオレの、この強すぎる欲望を知っているのか?

オマエを誰にも見せたくねぇ、触れさせたくねぇ、壊してしまいたいと願う歪んだオレの願望を知っているか?

そしてオマエを大事にしてやりてぇと思うこの矛盾した感情。

オレん中は常にオマエで一杯で、色んな感情が入り乱れて、天使と悪魔が戦い続けている事をオマエは知っているのだろうか。


オレのそんな心裏を余所に、オマエはオレのズボンだけをずり落ろし、パンツの布越しに完全に勃ち上がったブツのカタチをなぞるように舌を這わせてきた。

オマエの唾液とオレ自身から漏れ出すカウパーがパンツに染みを描いていく。

金の髪と白い肌、チロチロとイヤラしく動き続ける紅い舌。

そしてオレの紺色のパンツに広がっていく濃紺の模様。

その見事なまでの美しくも淫靡な色彩にクラクラしちまった。

思わず手にしたダンベルを床に置こうとしたオレに。

「ゾロ、オレは勝手にしゃぶって勝手に飲ませて貰うからテメェは鍛練続けてろよ。強くなりてぇんだろ。なあ、未来の大剣豪?」

微かに微笑みながらパンツの上部を下にずらし、勢いよくブルンと飛び出してきた亀頭をペロッと舐めた。

オレの先端とオマエの舌の間に引いていく銀糸がすげぇ卑猥だ。

やべぇ、またクラクラしてきた。

更にオマエは先端の割れ目をスーッと舌でなぞり、軽く割り広げ、ソコに唇を押し付けチュウチュウと音をたて溢れ出る先走りを吸い上げた。

その壮絶な迄のエロさに今にもイッちまいそうになる。


このまま顔にぶっ掛けてやったらオマエはどんな顔をするだろう。

テメェふざけんなとか言いながらも、うっとりした顔でオレに見せつけるようにソレを舐めるのだろうか。


…汚してやりてぇ。

すげぇ汚しちまいてぇ。

オマエの何処も彼処も、其れこそ髪の毛の一本一本、出来る事なら細胞の一つ一つまでもをオレの淫水で汚して所有権を主張出来たらどんなにいいだろう。

まるで動物のマーキングみてぇに…


オマエから与えられる刺激によってオレの身体から溢れ出ようとしている濁ってネバネバとした粘液と、色んな欲望がグチャグチャに入り乱れているオレ自身。


そのドロドロで汚い両方の全てを混ぜ合わせてオマエにオレの印を残したい。

オレだけのモノだという証を。


出来もしねぇ実現不可能な絵空事を夢見て、今日もまたオレはオマエの色んな場所に淫を注ごう。

ほんの少しでもオマエの深奥までオレの願いが届くように。

オマエの身体にオレの縄張りを少しずつ広げて行き、今に全てをオレが入手出来るように。

誰一人としてオレのテリトリーに近付けねぇように。

願いを込めてオマエの口内に淫水を放った。


温かい感触の中長い永いマーキングを済ませたオレは、本格的に最奥にソレを行う為オマエに手を伸ばした。

「ダメだ。続きはまた今度な。鍛練続けてくれ。…邪魔して悪かったな」

オレの手を振り払い、何事も無かったかのようにこの場を後にするオマエ。

挑発的な笑みだけを残して…


オレの身体をこんなに焚き付けておきながら、続きはまた今度ときた!

ヤリたかったらオレに口説いてみろって事だ。


忘れていた。

オレのマーキング作戦の前に立ちはだかる一番の『敵』の存在を。

この可愛い『敵』は誰より扱いが難しいんだ。

オマエの領土は攻略が困難だ。

すぐ傍にあるくせに要塞のようにガードが堅く、高い壁に囲まれている。

まるで城のようだ。


難攻不落なその『城』を落とすべく、オレはキッチンへ向かう。

今から本格的にマーキング大作戦開始だ!!


《終》



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あきゅろす。
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