NOVEL
4

結局その激しいセックスの最中にオレは気を失っちまって、その間に"処理完了!"ってのが大体オレ達のセックスのパターンだ。

もっとオレが初心者の頃は、アイツも我慢して回数もセーブしてくれたし、行為そのものも今より(若干だけど)優しかった。


それが今では毎回複数、ヘタしたら両手で数えきれねぇ位の回数をこなす。

またそのセックスの激しいのなんの。

よくオレの身体壊れねぇなと自分で感心する。


さすがに朝飯を作らなきゃならねぇオレは、両手で足りないセックスは上陸して飯の支度の心配が無い時だけしか許さないが、それでもかなりの数だ。

朝、腰も痛えし身体中が辛い。

なんかまだアイツのデカいブツが挿いってるみてぇな気分だ。

歩く度に後孔から白濁した粘液が流れ出てくる気がして、無意識にソコに力を入れて幻のアイツのブツを締め上げてしまった。

ハッと我に帰り一人照れる。

やべェ、オレ重症だな。

身体がアイツのカタチを覚えちまって、アイツが不在の時ですらオレのナカはまるでソレを求めるように蠢く。

在りもしないアイツに翻弄されて、有りもしないアイツを欲してしまう。

信じらんねぇ。

さっきまであれ程ヤッたのに。

…オレ、5回もイッたのに。


浮かんでくる邪(よこしま)な欲望を追い払おうと、いつも以上に気合いを入れて朝飯を作っちまったおかげで、思ったよりも早く出来上がってしまった。

まだ皆が起きてくる迄40分以上ある。

手持ち無沙汰になると考えるのはたった一つ。

アイツが欲しい…

すんげぇ抱かれてぇ…

無性にヤリてぇ!


食欲の次は性欲と言うが、オレは食欲の前にこの性欲を満たしたかった。

どうしてもその誘惑に勝てなかった。

もう我慢出来ねぇよ。


逸る気持ちを抑えつつ、この渇きを充たしてくれる唯一の男の許に向かった。


その男は眠っていた。

素っ裸で格納庫の床に大の字で。

仰向けで大口開けて眠るコイツのムスコは、あれだけ出したってのにそりゃあ見事な迄にガチガチでビンビン状態だった。

本当にコイツのムスコは化け物だぜ。

有り得ねぇ

…でも。

すっげぇ美味そう。

思わずゴクッと唾を飲み込んだ。

やべぇ、ますますオレの身体疼いて来ちまった。


「ゾロ、起きろよ。なあ、起きてくれよ…」

声を掛けながら身体を揺すっても全く反応がねぇ。

「なぁ、オレすげぇシてぇんだよ。頼むから抱いてくれよ」

甘えるようにそう言っても起きる気配は全く無い。

こんな事してたら誰か起きて来る時間になっちまう。

時間が勿体ねぇ。

幸い目の前には臨戦体制のブツがドーンと聳(そび)え立ってるんだ。

コレをちょっとだけ借りてオレの性欲解消に役立って貰おう。

元はといえばテメェが昨夜あんだけシたのが悪いんだ。

そもそもオレの身体をこんな風にしやがって。

潔く責任取って貰います。


オレはアイツのムスコに手を伸ばし数回サオを扱いてみた。

流石に普段の情事の時よりは柔らかいが、まあ十分役立ってくれそうだ。

後ほんのちょっと硬くして濡らせば挿入可能だ。

あっ、やべえ。

ローション、キッチンのジャケットのポケットの中だ。

急いでて忘れちまった。

…仕方ねぇ。

他で濡らすしかねぇな。


オレは手の平の中のゾロのムスコを眺めた。

先走りなんか出てねぇから、オレの唾液で濡らすしかねぇだろう。


口に咥えたかったが、さすがにオレんナカにあんだけ出入りしていたソレを口にするのは抵抗があった。


オレと同じ立場の人間の中には、自らの中に入ってたブツを、それも抜いて間もないほやほやなソレを、なんの躊躇いも無く舐める事が出来る奴らも居るらしい。

オレはまだそこまで悟りの境地には至れねぇ。

仕方ないから両手を使ってカリとサオを同時に刺激して。

少し離れた位置から唾液を落とし続けサオに絡めて濡らした。


グチュグチュとイヤラシイ音が響いてきて、扱くたびに筋がピキピキしてきた。


こんなになってるのにコイツは未だに起きねぇ。

そのくせにヘターっとした幸せそうな顔しやがって。

もしかして感じてんのか?

…すげぇ硬くなって来たし。


それでも目を覚まさねぇコイツに構わず、オレはまだ柔らかく湿った自分のソコにも唾液をたっぷり塗り付け、上に跨いで濡れたムスコをゆっくり自身のナカに納めて行った。

全てが挿いると一息付いてから動き出した。

ああ、すげえ気持ちイイ。

あんだけヤッたのが嘘みてぇに気持ちイイ。

…イイんだけど。

何か違う。

何か足りない。


何時もこの体位の時は、下からすげぇ激しく突き上げてくれる。

ただでさえ深くまで挿いる体位に加えて、コイツがこれでもかという位下からグイグイ押し込んで来て、有り得ない位奥までズコズコ突いてくるんだ。

毎日のようにそんな事されてんだ。

やっぱりこんな生温い刺激じゃイケねぇ。

それでもオレは動き続ける。

少しでも高みに届くように。

何時ものコイツの動きを思い出しながら。

コイツの表情を想像しながら。


これはまるで自慰だ。

愛しい相手の身体を使った、セックスという名の自慰。

虚しさ以外の何物でも無い行為なのに止める事が出来ねぇ。

身体が止まってくれない。

動き続ける浅ましいオレの身体。

なあゾロ。

止めてくれよ。

なあ…

「あッ…ゾロ!!」

その時ガバッと下からすげえ力を感じ、気付いたら暖かい感触に包まれていた。

それがゾロの腕の中だと気付いたのは、キスされた瞬間だった。


優しいキスが激しいものに変わり、交ざり合った互いの唾液が口許から零れ続けても、オレ達はキスを止めなかった。



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あきゅろす。
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