NOVEL
3

「クソッ!」

そう言ったアイツが繋がったままオレの身体を床に寝かせ、両脚を肩に担ぎ更に奥まで一突きした

その瞬間。

「!!あぁーッ!」

脳天突き抜けるような快感に、オレのペニスから熱いモノが迸しった。

…なんだ、今のは?

その後も引っ切り無しに襲ってくる信じられねぇ位の快感。

…ああ、そうか。

こんなにもすげえ気持ちイイのは多分アイツが見てるから。

その視線がオレを更に燃え上がらせるんだ。

セックスの最中顔を見るのが好きだったのはアイツだけじゃないんだ。

オレもアイツに見られるのが好きだったし、見てくれる事が嬉しかったんだ。

オレで感じてくれてるって安心出来たから。

確かにバックからされた時新鮮な感覚を感じたけど、やっぱり顔見ながら前からされるのが一番いい。

そうか。

これがオレ達のスタイルなんだ。

オレ達だけのベストスタイル。

これからもアイツとオレが離れない限りずっと続いていくだろう。

ずっと続いていけばいい。

アイツといつまでも…。


その後オレ達は互いに満足するまで抱き合い、愛し合った。

激し過ぎた行為にオレの身体は指一本動かせないくらい怠かったが、すげぇ幸せだった。

辛そうなオレをアイツが気遣ってくれて、それがまた心に染みた。


「悪かったな。我慢出来ずに無茶しちまった。身体辛くねぇか?」

オレの髪を、頬を撫でる指が余りにも優しくて自然と涙が出た。

慌てたアイツに、辛いから泣いた訳じゃない、その反対だと言うとキスしてくれた。


それからオレ達は。

二人でブランケットに包(くる)まって抱き合った。

自然と襲って来る眠気に身を委ね、目を閉じ掛けたオレだったが、その前にふと疑問に思ったことをアイツに聞いてみる事にした。

「なあ、テメェはこれからも絶対バックからヤろうとか思わねぇの?」

「ああ?なんだ、まだ後ろからしてぇのか?生憎オレは二度とヤるつもりはねぇよ。…いや、もしいつかテメェがオレのガキを孕んだら、そん時ゃ後ろから抱いてやるよ。優しく丁寧にな」

「バ、バカっ!オレが孕むわけねぇだろ!何こっ恥ずかしいこと言ってんだ、ボケ!」

「ボケてねぇよ。第一テメェが絶対孕まねぇなんて決まったわけじゃねぇ。ここはグランドラインだ。何が起こるかわかんねぇだろ?」

「この大バカ野郎!例えグランドラインでもそんなこと在って堪るか!寝言は寝てから言いやがれ、恥ずかしい!…ああ!もうオレは寝る!」

オレはガバッと身体の向きを変えアイツに背を向け眠るフリをした。



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