NOVEL
5

グチュグチュとヤラしい水音が果たして何処から響いてくるのかも分からない位、今のオレ達はグチャグチャだった。

絡み合った唇からも、繋がった場所からも、ダラダラ先走りを流すオレのソレを弄ぶアイツの手の中からも聞こえてくるその音が、更にオレ達二人を煽り続けた。

アイツの動きが激しくなるに従って自然にオレの身体は反って行き、そのまま床に倒され繋がったまま腰を高く抱え上げられ。

オレの両方の膝が顔の横に付く位足を開かされて、真上から深々と串刺された。

ああ、すげぇイイ。

本当に本当にイイ。

さっきまでの独りよがりの行為とは比べものにならねぇ位の快感。


ああ、ゾロ…イイよ。

ゾロ、もっとオレにテメェをくれよ。

全部オレにくれよ。

テメェでオレを満たしてよ。

ゾロ。

イイ!

ああ、ゾロ。

もっと奥まで欲しい。

もっともっと激しく!

ああ!

オレを壊して。

オレをヤリ殺すくれぇ、めちゃくちゃにしてくれよ。

はやく…ゾロ…

ああ、ゾロ……好き…

ナカ…一杯…出して…

アイツの熱い楔を打ち込まれながら、オレは熱に魘されたように、ただ只管(ひたすら)心の内を叫んでいた。


そのままオレ達は互いの熱を感じながら、いつまでも一つに溶け合って行った。



熱い熱い二人の空間とは裏腹に、キッチンではいつも通りの賑やかな朝が始まっていた。


コックさんが用意してくれていた美味しい朝食を笑顔で頬張る面々は皆、この場に居ない二名が離れた場所で奏でる淫らなメロディーを聴きながら、愛情を持って心の中で悪態を吐いた。


『このバカップル』と…


《終》


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