[携帯モード] [URL送信]

サブ長編
本気ですか、委員長…!
放課後、雲雀さんに応接室へ連行された私。

とにかく無事に帰るために、私は雲雀さんの『用事』とやらを聞く事にした。

てか、聞かないと絶っっっっ対帰れないよね…。

うあー…。






『で!何ですか、その用事って?』

もうとにかく、早く終わらせて帰りたい!

そう言ったら、すごく意外な答えが返ってきた。

「菜月にあげたい物があってね。」

『え?』

私にあげたい物?

要するに…プレゼント!?

まままマジで?

『え、でも私、誕生日まだですけど…?』

「誰も誕生日プレゼントだなんて言ってないよ。」

そういえばそうだった。

なのにプレゼント…!

いや普通に嬉しい!

…けど、何でいきなりプレゼントなんか!?

私が不思議に思っていると、雲雀さんは机の下から何かを取り出した。

「とりあえず…はい、これ。」

そして、それを私に放り投げる。

私はなんとかそれをキャッチした。

でも。

『わわっ…ありがとうございま……………っ?』

思わず、お礼を途中で切ってしまった。

その訳は、受け取った『それ』が普通のプレゼントじゃないのに気付いたから。

『それ』は、とても長い棒だった。

どれくらい長いかというと、私の身長よりも長い。

『…雲雀さん、これ何ですか?』

「棍。菜月の武器だよ。」

………何ですと!?

『武器ぃ!?』

「そう。」

何サラっと言ってんですか!?

「菜月のために急いで手配したんだよ。」

『いや、そんな事言われてもっ!要りませんよ武器なんて、お返しします!!』

私は雲雀さんに棍を突き返した。

けど、雲雀さんはそれを受け取らない。

「ダメ。せめて自分の身くらい守れるようになって貰わないと困るからね。」

…そのための武器か。

昨日は雲雀さんに助けてもらったけど、これからもって訳にはいかないよね…。

雲雀さんに迷惑は掛けたくない!!

『解りました!(使いたくないけど)受け取っときます!』

途中、早口&小声だったけど、私の返事に雲雀さんは満足したみたいだった。

「ならいいよ。常に棍は携帯しておいてね。」

『…どーやってですか。』

「それ3つに分解できるから、服の中にでも隠しといたらいいよ。」

『本気で言ってんですかそれ?』

「僕が冗談を言うとでも?」

『滅相もございません!』
…はぁ。

どうしよう、マジに携帯しとくべきか…!

頭を悩ませていると。



「で、今から戦闘の練習するから。」



雲雀さんが爆弾を落とした。

『…本気で言ってんですかそれ?』

「僕が冗談を言うとでも?もうこのくだりは要らないからね菜月。」

繰り返したくもなりますよ。

そんないきなり『戦闘の練習する』なんて言われたらね!

「いきなり練習も無しに、闘う時が来たらまずいだろう?だから出来るうちにやっておかないとね。」

『いや、確かにそうですけど!』

「じゃあ決まり。ここじゃ無理だから屋上に行くよ。」

『ちょ待っ…』

「待たない。」

そして、腕を引っ張られる。






『うわーん!!』

「菜月うるさい。」

まだ校内に残っている生徒の視線を浴びながら、私は屋上に引きずられていった。

[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!