星の物語-Novel- 朱 俺は…赤い色が好きだった。 揺らめく炎のようで…情熱的な色… そんな赤が好きだった。 自分の髪も赤だったからとても嬉しかった。 …でも父が死んだ時… 俺は赤が嫌いになった。 血まみれで、バラバラにされた父の死体を見た時に。 赤は血の色… 周りからも言われた あんたは血まみれだな、と。 自分の髪を見る度父の死に姿を思いだした。 でも、その後また赤が好きになれた。 綺麗な色だね、って言われたから。 例え血の色でも…この赤が好きと言ってくれたからまた赤が好きになれた。 でもその人はいつの間にかいなくなっていた。 俺が寝てる間に… 次に会った時の彼女はもう動かなかった。 何も言わない。 もう笑わない。 もう泣かない。 もう…。 そして蘇る記憶。 寝ていた訳ではない。 『意識が』寝ていただけ 彼女を殺したのは俺… いつからだろう? 度々寝てる間等に誰かに体を操られている感じだった。 でもそれが何なのかはずっとわからなかった… [*前へ][次へ#] [戻る] |