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星の物語-Novel-
決別
「あいつが…この辺りにいるはずだが…」
砂漠を歩くタクト
「どこにいる…ファイゼル…」
-モトゥブ 西クグ砂漠 バー-
「いらっしゃい。まだ開店は…」
「…。何をしてるんだ。こんなところで。」
「タ…タクト…。ぐっ…!」
入ってくるやいなや、ファイゼルを殴りつけるタクト
「何をするんだ!」
「お前こそ…こんなところで何をしているんだ!イングリットが死んだのだろう?!悔しくないのか!」
「…悔しいさ。悔しいが…」
「…ノイアが見つかったぞ。意識はないが…まだかろうじて生きている。」
「な…」
「このままだと死んでしまうらしいが…身体改造すれば生きられるらしい。」
「キャストになれ…ということか…」
「あぁ…その案を出したのはイングリットだそうだ。その想いを無駄にするのか…?」
「だが…奴がどこにいるのか…」
「このチップに奴がどこにいるか情報が入っている。あとは好きにしろ。」
そう 言い残しタクトは去っていった。
「…。タクト…ありがとう…。だが真の敵は…奴じゃないんだ…。」
一人考えこむファイゼル
「…今…成すべき事は…なんだ…?」

考えている内にファイゼルはそのまま寝てしまった。



…暗い世界で声がする…

「君はその程度なんですかぁ?」
違う…!貴様だけは許さない…!
「兄さんはあの人が好きなの?」
シャーロット…あぁ…私はあいつが好きだ
「ファイゼル様。私のお願い聞いてくれますか?」
イングリット…あぁ…全て聞き届ける…
「お兄ちゃん…苦しい…助けて…」
ノイア…私は…私には何も…
「ファイゼル…お前は私の誇りだ」
父さん…。ありがとう…
「貴方の選んだ道を信じなさい。」
母さん…

一歩ずつ前に進む…
「私は…貴方を好きです…これは偽りではないわ…」
わかってる…

また前に進む…
「あの人を止めて…お願い…」
きっと止めてみせる…

少し駆け足になる
「貴方は…私の希望…」
そんなだいそれたものにはなれない…だがきっと願いを叶えてみせる

一筋の光が見える
「頑張って…ファイゼル様。」
ありがとう…イングリット。

そして光が周りを包んだ


「…ん。寝てしまったのか…」
立ち上がると壁に立掛けていた剣を手にとる。
「私は…私の成すべき事を見つけた…」
剣を鞘から抜く
「もう迷わない。」
そして縦に一閃振り下ろす
「たとえ世界を敵に回しても…。」
入り口へ一歩踏み出す
「たとえガーディアンズ全てを敵に回しても…」
一歩一歩確実に歩いていく
「人の想いを無駄にしない為に…私の手で…」
入り口のドアを開ける
「決着を…つけてやる…!」
迷いを払った一人の男を太陽だけが見ていた…。

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