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星の物語-Novel-
6-1.サリスティア
次の試験として私はサリスティアにきました。

ここにいる生き物100人?幸せにする。

それが今回の試験内容です。

「…とりあえず街のあった場所に行こう。誰かいるかもしれないし…。」

…そこでみたのは、酷い光景でした。
建物だったらしきものは見るも無惨な姿になり、壁の至る所に血の痕が残り…。
あちこちに戦争の痕が見えました。
「ひどい…。」
これじゃ人がいるはずがありません…。
100の生物がいるかどうかすらも…。
「そういえば…砂漠にはオアシスっていうのがある、って言ってたような…。探してみよう…」
私は目の前に広がる砂漠をひたすらあるき続けました。
「…歩けど歩けど…砂ばっかり…。本当にあるのかなぁ…。」
全く見つかる気配がないオアシスを目指して私は歩き続けました。

「う〜…疲れたよぉ…。」
半ば諦めかけたその時。
「…あれ?水の音?人の声もする…」
この広大な砂漠で水の音と人の声がするなんて普通あり得ないことです。
「…オア…シス?」
「お姉さんどうしたの、こんなところで。」
「え?あ、うん。ちょっとね。」
こんな砂漠の中なのに、子供は元気にかつ明るく私に声をかけてくれました。
「人は滅多に来ないから目立つよ。」
「そうなんだ?えっと…どこか泊まる所あるかな?」
「うん。うちにきなよ。こんな砂漠の中歩いてきたんだろうし疲れてるでしょ?」
「あ、ありがとう。」
なんて優しい子なんだろう。

私は子供の後についていきました。

「ここなら…大丈夫かな。」
「何か言った?お姉さん。」
「え?う、ううん、何でもないよ!」
きっとここなら大丈夫。

私はそう思いました。

ちゃんとした天使になる為…

ハルト君に胸を張って会う為に…

私はこのオアシスで頑張ろうと決意しました。

きっと出来る…

大丈夫…。

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あきゅろす。
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