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小説
蛇家の夕食(MGS)


[蛇家の昼食]の続きです。
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《人物設定》の更新

【ソリダス・スネーク】
蛇家から独り立ちして、それなりに豪華な一軒家に住んでいる。ジャックという名の白うさぎを飼っている。切れるとどS。養子のジャックは結婚していて只今別居中。
【ジャック】
ソリダスの養子。今回は白うさぎの名。
【シェフ達】
ソリダスが雇っている人達。人数は三人程度。他にも掃除や洗濯もしてる。シェフというより家政夫。

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家がボロボロになり([蛇家の昼食]より)、仕方がないので蛇家はソリダスさん宅に世話になることになりました。


裸「ソリダス、夕食はまだか?」

斜「…お前は大人しく待てんのか」


ここに来ても相変わらず食べ物しか頭がないネイキッドさん。
それに対してソリダスさんは、ストレスの元凶が来たことにより苛ついてるようです。


裸「で、夕s」

斜「今シェフが作っているところだ、もうすぐ出来るだろう」

裸「そうか!それは、楽しみだ!」


ネイキッドさん、子供のような無邪気な笑顔をしてます。
満面の笑みです。
ソリダスさん、それを見て深いため息を一つつくと――、


斜「私は兄弟を呼んでくる。先に―」

裸「リビングに行けばいいんだな!」

斜「あぁ」


嬉しそうにリビングに行くネイキッドさんを見送って階段を上り始めました。
一方、ネイキッドさんは――、


裸「ところで…リビングどこにあるんだ?」


プチ迷子です。
そういえばリビングの場所を聞いていなかったと思いながら、とりあえず食べ物の匂いがする方向に進むことにしたネイキッドさん。
もちろん食べ物ということもありすぐに見つけました、リビングではなく料理中である台所を。


シェフ「…あの」

裸「ん?」

シェフ「何かご用で?」

裸「いや。用は無いが?」

シェフ「でしたら、つまみ食いしないでくれませんか?」


シェフの言うとおり、台所に入ったネイキッドさんは一直線に食べ物の所に行き、つまみ食いを始めました。


裸「味見だ。気にするな」

シェフ「気になります!それに駄目ですよ!」

裸「何がだ?」

シェフ「それはうさぎ用です」

裸「うさぎ?」

シェフ「はい!ソリダス様が飼われているうさぎです!ソリダス様は養子であられるジャック様と同じ名を付けて可愛がられて―――」

裸「そうか!うまそうだな!では、うさぎを探すとかするか」

シェフ「―――ジャック様がご結婚なされて此処を出られてから、寂しそうなソリダス様は見ていられなくて!うさぎを飼ってからは事ある度にうさぎに話しかけられて、おそらくジャック様と重ねていらしゃたのでしょうが、うさぎといる時は本当に優しそうなお顔をされて――」

シェフ2「おい!」

シェフ「ソリダス様もこんなお顔をされる時があるんだなと――」

シェフ2「おい!!何一人でしゃべってるんだ?」

シェフ「…え?あれ?あの人は…?」


シェフが一人で話しているうちにネイキッドさんの姿はなく、目の前に置いていたはずのうさぎ用の食事も消えていました。
その頃ソリダスさんは―――、


斜「お前等は…!」


ここにもストレスの元凶がいた事を痛感していました。
見ると二階は家具が壊れ、窓が割れ、扉ははずれ、壁には穴が開いてます。
そこの真ん中に傷だらけの双子が距離をとって倒れています。
二人共動かないがどうせ死にはしないだろうと、ソリダスさんまだ話が分かり感情的じゃない方に向かい話しかけます。


斜「…今回の原因は?」

固「…覚えてない」

斜「………」

固「どうでもいい事だった気はするが…」


ソリダスさん、一つ深いため息をしました。
毎回双子が顔を合わせる度に忘れる程の些細なことで喧嘩して何千万と自分が払わされる、ソリダスが泣きたくなるのも頷けます。


固「…すまん」

斜「そういう事はリキッドに言え。あと、傷の手当ては自分達でしろ。手当てが終わったら夕食にするから降りてこい」

固「…わかった」


とりあえず兄弟を残し一階に降りたソリダスさん。
もう双子に喧嘩する程の体力は残ってないはず、だから兄弟の心配はしなくてもいい、そういう事にしてソリダスさんは最も心配な人物の所に向かいました。


裸「もみはふ、もそまっまな!(ソリダス、遅かったな!)」

斜「…食べながら喋るな」

裸「もむっ、みっもむまふまみむみなぬも!まみひま!(むっ、言っとくがつまみ食いじゃないぞ!味見だ!)」

斜「…それより何を食ってる」

シェフ「…あのソリダス様!…申し上げにくいのですが、実はこの方が―――」

ゴックン!

裸「うさぎだ!」

その時、シェフ達が一気に凍りついて逃げ出した者もいたことを二匹の蛇は気付いていなかったでしょう。
ソリダスさんは近くにあった包丁を手に取ると、ネイキッドさんの方へ―――、


裸「うさぎを非常食として飼っていたんだろう?だから捕まえて焼いて味見してみたんだ」


一歩―――、


裸「スタミナの回復力も味もなかなかイケるな」


また一歩―――、


裸「だが、俺としては蛇の方が好みだな、食べごたえがある」


さらに一歩―――、


裸「ソリダスも今度我が家でどうだ?旨いぞ」


そして最後の一歩を踏み出し、恐いくらいの綺麗な笑みをこぼしながら聞いた。


斜「ならお前の肉ではどうだ?食べごたえはあるだろう、ビッグボス?」








そして一匹の蛇の断末魔により残った蛇達は知った。
怒り狂った蛇はいつもと同じく静かだが、人間とは思えない程鬼畜でサディストになること。
その蛇の逆鱗は溺愛してる養子に関係していること。



その日、確かに怪物が其処にいたという。




end.

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