ドードーの小説『夢の麻帆良』 ここはどこ? 佑介「森の中だよな。ウウウ……寒い!!」 佑介は木が沢山生えた場所で目が覚めた。まだ夜のためとても暗く、そしてとても寒い。パジャマを着ていた佑介には、この寒さはかなり応えた。 近くに電灯の灯りが見えたため、とにかくそこに行ってみた。 その電灯がある道路に出た佑介は、レンガ造りの大きな建物があることに気が付いた。ただ、その建物を見たことがある気がする。 佑介「……麻帆良学園?これって、麻帆良学園?」 佑介は半信半疑ながらその建物に歩き始めた。なんだか頭が混乱してきた。 佑介(なんで僕はあんな所で寝てたんだろ?確かに自分の家のベッドで寝たはず……。) 建物に近付くうちに寒さはピークに達しはじめたため、急いで建物の前に走り出した。しかし建物の扉には鍵がかけられてあった。 佑介「そりゃ、鍵がかかってるよな…。」 建物の上の方には時計があり、街灯の灯りでかろうじて時計の針を見ることができた。 4:30となっている。 学園を一周してみたが、鍵がかかっていない窓はなく、結局中には入る事はできなかった。 寒さでだんだんと意識がもうろうとしていく。森の中で寝ている間に、体温が随分奪われていたらしい。 視界が狭くなり、足に力が入らなくなり、そして何も分からなくなってしまった。 [前へ][次へ] |