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「とりあえず、この名刺。コレ、ウリセンの子のよね?」

「はい。…わかるんですか?」

「何となくね。で、この子は藤井君の、あまり親しくない同級生」

「はい」

「…ホモだと疑われてんじゃない?客になると思われたとか」

「はい。…えっ」


悟史は思わずギャグのような返事をする。高橋はひらひらと手を振った。


「だって名刺渡すのよ。ボクを買ってってことじゃない?」

「えぇ…」

「で、藤井君はこの子に会いたい」

「会いたいって言うか…話がしたいというか…」

「じゃ、買ってあげれば一件落着よ。それでセックスしようが話しようが、客の勝手にすればいいわ」


女性の口からセックスなんていうあからさまな単語が出てきて、悟史は頬を赤らめる。


「あの、でもみな…その人、ウリセンバーで働いてるって行ってて」

「名刺にお店の名前があったわね」

「俺、そういうお店も二丁目も行ったことなくて。できれば高橋さんに付いてきてもらいたいというか…」

「ブッ」


高橋が吹き出した。


「何言ってるの!?ゲイバーに女の私を連れてくの!?」

「すみません…!こんなこと頼めるの、高橋さんしか思いつかなくて!」

「………はぁ」


悟史は手を合わせて頼み込む。高橋が呆れたようなため息をついた。




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