8 熊谷の太い指が突起に触れ、摘み上げる。 「あっ…」 鼻にかかった、女のような甘えた声に自分で驚いた。こんな声が出せたのか。 熊谷が背中を覆うようにのし掛かってくる。 「直、お前、茉穂と似てるな」 耳元で笑い混じりに囁かれ、背筋がぞくぞくと震えた。 冷静なふりをしたって本当は怖かったし嫌だったが、今はその気持ちが少しだけ萎える。 そのまま片手で乳首をいじられ、尻には指から熊谷のものが押し当てられるようになっていた。 合図も何もなく、それは唐突に中に挿入ってくる。思わず痛みに声が漏れた。 「意外と平気なもんだなぁ」 だが痛みに反して、熊谷はのんびりとした声で言っている。 「へ…きじゃ、ない…!」 「ふーん」 「ぁっ…ん、」 腹に指とは比較にならないほどの圧迫感があった。 それが一度尻の方まで抜かれ、まだずくりと奥に入ってくる。 「よさそうじゃねぇか」 何を見て言ってんだ、と内心で突っ込んだ。とにかく気持ちよさなんて感じている余裕がない。 熊谷の方は両手で直の腰を掴み、段々と腰の動きを激しくしている。 ゆさゆさと揺さぶられる度、直の頬は床と擦れた。 そのうち熊谷は低く吼え、動きを止めて直の中で果てた。 [*前へ][次へ#] |