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7

直はワイシャツ一枚の姿になり、足でズボンを部屋の隅に押しやる。
熊谷は勝手にカラーボックスを漁っていた。


「何やってんの」

「ゴム。どっかにあんだろ。それともナマがいいか」

「上から二番目の引き出し」


教えてやると、熊谷はコンドームを持って戻ってきた。
この男はそういう所だけはきっちりしている。


「どうすればいい?」

「どうでもいいけどよ。お前、初めてなんじゃねぇのか」

「女ともしたことない。童貞非処女って最悪だよね」

「いやさぁ…トーシロってのはなぁ、そんな余裕な顔しねぇぞ。覚悟決めるといきなりこうだもんな、お前」


熊谷は首を振りながら、投げるように直の体を床に押し倒した。思い切り背中を打ってしまい息が止まる。

そんな直のことは全く気にせず、熊谷は直の体を勝手に反転させていた。
俯せになって熊谷の顔は見えなくなる。


「ま、初めてだと痛いと思うが。頑張れよ」


変に激励をされながら、今度はいつの間にか用意していたらしいローションと一緒に指が挿入される。
違和感は相変わらず拭えなかった。

熊谷はもう片方の手でワイシャツの中に手を入れてくる。
床に頬を付けて違和感に耐えていた直は、その手が腹を辿って胸に行き着くと、ビクリと体を揺らした。




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あきゅろす。
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