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6

唐突に、尻に違和感を感じる。
異物の挿入感。
考えるまでもなく熊谷の指が挿れられているのがわかり、直は眉根を寄せた。


「茉穂がよ…液持ってた気がすんだけど…まぁ、いいか」


熊谷は一人でぶつぶつと呟いている。しかもその間も指を動かすのをやめない。

入り口を二本の指で広げられ、誰に見られているわけでもないが羞恥心が湧き上がった。頬が熱くなる。


「んっ…ぅ」


喉の奥で、声とも吐息ともつかない音が零れた。
熊谷が鼻を鳴らす。


「いいねぇ。少しは色っぽい声も出せるようになったじゃねぇか」


褒められてるのか、馬鹿にされているのか。

ふいに熊谷が直の前髪を掴み、股から顔を上げさせた。
言葉で言えばいいものを、乱暴な男だと呆れる。


「しっかしお前、ヘタクソだな。全然勃たねぇよ。役に立たねぇなぁ」

「仕方ないだろ…したことなかったんだし。ていうか勃ってんじゃん」

「元気がねぇんだよ」


直は少しだけ笑った。やり方も勝手もわからないんだから仕方ない。
そのまま膝に引っかかっていたズボンを脱ぎ捨てる。


「お、ヤる気だな」

「こっち使わないで満足してくれんの」

「わけねぇだろ、タコ」


熊谷は声をあげて笑った。




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