5
熊谷は前を寛げ、直にしゃぶるように命じた。
一瞬顔をしかめかけるが慌てて引き締める。下手な態度をとってまた殴られるのは御免だった。
この部屋にはベッドがない。
だから熊谷は床に直接座っていた。
そこに顔を埋めてしまうと、自然と腰を突き上げるような姿勢になってしまう。
頭の中では馬鹿な娼婦のようだなぁ、なんてことをボーっと考えながら、熊谷のものを口先で舐める。
「タコ。奥まで咥えろ」
すぐに頭上から叱責が飛んできた。
不快感しかないが、黙って口を進める。それでも全てを含むことは無理だった。
熊谷を仰ぎ見る。
「そのまま…頭動かせ。歯ぁ立てたらぶっ飛ばすからな」
言われるまでもなく抵抗する気はない。
直は黙って目を閉じ、できるだけ無心になって口を動かした。
そのうち熊谷の手が自分のベルトを外しているのに気が付き、直はさすがに抗議しようと頭を上げる。
だがその頭が上がりきらないうちに熊谷に髪を引っ張られ、その拍子に咥えていたものが喉を突いた。
咽せた息が鼻から漏れる。
「口、止めんじゃねぇよ」
熊谷は一切の抵抗を許さないつもりらしい。
なすがまま、ズボンが下着ごと膝まで下ろされるのに黙って従った。
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