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If…


「…なんかご用でしょうか?」


俺は生徒会室に居た。
なんでか?って言われても会長に呼ばれたからとしか言い様がない。
ただ会長が俺なんかになんの用があるというのだ。
機関がらみなら古泉から何かあるだろうし。
…いやな予感しかしない。


「まぁ、特に用って訳でもないさ。ただ釘をさしとこうと思ってな」


ニヤリと口の端をあげた笑みにいやな予感しかやはりしない。


「お前、古泉と付き合ってるんだろ?」


!?
…バレたか。
隠していたつもりなんだがな。
俺の心が嫌に冷えてきてしまうのがわかる。


「そんなに警戒するなよ。心配しなくても上には言ってない。大体俺は古泉がいわば上司なんだから報告しようがないだろ?」


確かにそうではあるが、だったらなぜ俺に…。
あー、いらいらしてくる。
この会長の自信満々な態度は本当に鼻にかかるな。


「俺にこんなことを言って…何が目的です?」


もうややこしいことは嫌いだ。
ただでさえ日常がややこしいのに。
だから単刀直入に聞くに限る。
すると会長はフンッと笑うと椅子から立ち上がり俺の目の前に立った。


「…俺もそうだから、と言ったらどうしてくれる?」


そう言いながら俺の顔をくぃっと上にあげ、腰を抱かれる。
キスされる!と瞬間的に思った時、ドンと会長を押し返した。


「ふざけんな!機関にでも、ハルヒにでも言いたかったら言えばいいだろうが。こんな…最低だ」


後ろに倒れた会長にそう言い放って、俺は走って生徒会室から飛び出した。
こんなとこもう一秒でも居たくなかったから。

古泉…。

会いたい。すごく会いたい。
会って…。


そう思いながら無我夢中で走っていると部室棟まで来ていた。
目の前にはよく知った背中。


「古泉!」


息を切らしながら思わず大声で叫んでしまう。
幸い周りに人が居なくて良かったと思っておこう。
振り向いた古泉はびっくりした顔をしていた。
そりゃそうだ。
俺がこんな息切らして走って大声で叫んだのだから。


「何かありましたか?」


すぐ俺の側に来た古泉は心配そうな顔で覗き込んでくる。
そんな古泉の腕を掴むとずるずる引っ張る。


「ちょっ、キョン君!いったい…」


「とにかく二人っきりになりたい。今すぐに」


驚いてる古泉を尻目に俺は近くの男子トイレに連れていく。
無言で個室を開け、ドンと古泉を壁にやると抱きついて口付けた。
最初は訳がわからないとばかりに軽い抵抗はしていた古泉だが、諦めたのかその気になるときつく抱き締めてくれて口付けも深いものになった。


あ、これだ。
俺が求めていたのはこれ。
さっき会長にされそうになった時は嫌悪感しかしなかった。
でも今は…。


「俺はお前だけだから…。何が起こっても…古泉が…好き」


そう。
この後何があろうとも。

例え世界が滅びるとしても。





→えーと、裏話あるけどいります?
ってか当初はそれを書こうとしたんですが、キョン一人称にしてしまって普通に古キョン書いてしまった。
ちなみに裏話は古キョンではありません。

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