遠距離恋愛(完結)
<性奴隷・奈緒>
4
その夜…
純弥は、奈緒に電話をしてみた。
「もしもし?初めまして!純弥やけど!」
「もしもし…」
純弥の耳に、まだ幼さの残る少女の声が聞こえる。
(あっ…本当に女なんや…?)
ネカマ(ネット上で女役をして悪戯してる人)ではない事でとりあえず安心した純弥は話を途切れさせないように続ける。
「今、何してた?」
「お風呂から出て布団に入ったとこ…」
「奈緒ちゃんって関西弁しゃべれるんやろ?」
「そんなの無理だよ…」
奈緒は緊張していて、信じられないほど小さな声で話していた。
純弥は緊張をほぐすために何か笑わそうと、年下の奈緒をからかうように言う。
「お風呂?奈緒ちゃんってまだ子供やから、アヒルの玩具を浮かべて入ってるんやろ?」
「そんなのないよぉ!奈緒はもう高校生だよ?」
奈緒は笑ってくれた。
「自分で奈緒っていうところが可愛いな?」
「え〜っ?そうかなぁ?普通だよ?」
奈緒の緊張がほぐれて、純弥は何か接点がないか色々話してみると、1つの話題が持ち上がる。
「奈緒ちゃんは、高校を卒業したら何かなりたいものってある?」
「奈緒は歌手になりたいよ?
ミュージックスクールのオーディションで最優秀者に選ばれて、授業料が免除なんだよ?凄くない?」
自慢気に話してはしゃぐ奈緒。
「へぇ〜?凄いやん!厳しい道やけど頑張ってな?俺もしばらく芸能界にいたからわかるけど…」
純弥は高校時代に最大手の男性アイドル事務所に数ヶ月いた経験があるため、ダンスや歌の話で盛り上がった。
電話を切って…
携帯を見ると約一時間の電話で2500円…
会えない女に、金を注ぎ込みたくない純弥は、二度と電話をしないでおこうと心に決めた。
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