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秘密(完結)
美穂の涙…


美穂は基広の胸を叩きながら…



「私だって普通の子みたいに…恋愛したいよ…」


「基広先輩と…もうエッチな事するの…嫌だよ…」


「お願いだから…返してよ…」



これだけ言って、もう一度泣き崩れる美穂の泣き声が部屋の外にいる武に聞こえたので、武は部屋に飛び込むように入ってきた。



「美穂が何をしたかわかりませんが、もう泣かさないでください!」


武は美穂を抱き締めると、基広に語気を強めて言った。


「もう…帰れよっ!」


基広は美穂に…


「大好きな彼氏の前で一発ヤらせろよ?そうすれば最後にしてやるよ?」


この言葉に美穂は、涙でグシャグシャになった顔で基広を見上げた。


「えっ…そ…それだけは…」


その瞬間…武は基広に飛び付いて殴りかかろうとした。

その時…


「やめてぇ!!!」


美穂の叫び声に二人の男は目が点になって、美穂を見る。



「わかった……」


美穂は、唇を噛み締めて、泣くのをやめたのだった。



「何言ってんだよ?美穂…?」


「ううん…武君…ごめんね…」


基広は武から離れてベットへ向かうと、中央に座る。



「来いよ?美穂!」


美穂は申し訳なさそうにチラッと武を見てからベットへ向かった。


武の目の前にいる美穂は、顔が青ざめていて、操り人形のように映っていた。




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