秘密(完結)
美穂の秘密の過去
基広と二人きりになると、美穂は高校時代の最悪な思い出が走馬灯のように脳を横切っていく。
小学生の頃からの初恋だった基広に告白した高校1年の春。
基広に全てを捧げた処女喪失。
毎日のように家に呼ばれて、体を重ねていた高校1年の夏休み。
基広の本命の彼女が年上で、二人で家から出てくるのを、見つけてしまい、一方的に捨てられた高校1年の秋。
ここまでは何人もの女性が経験しているような辛い思い出なのだが、美穂には、誰にも知られたくない秘密がある。
それは…
初めてのエッチの時から何度もビデオ撮影されていたのだ。
もちろん抵抗もした。
しかし…初恋が実って、他の女子生徒からも人気のある基広に、どこか引け目を感じていて、
基広先輩のためなら…と
ずっと我慢して撮影に応じていた。
それでも美穂は、エッチの後に、優しく抱き締めてくれて、
「可愛かったよ…」
そう言って笑顔で頭を撫でてくれる瞬間を幸せに感じていて、心が満たされていたのも事実であった。
別れた後も、基広の家に呼び出されては、ビデオを学校で売りさばくと脅されて、体を捧げる美穂。
まだ武とも体の関係がなく、美穂は基広一人としか経験がなかった。
武と付き合ってからもこの関係は続いていたので、美穂はビデオを返してほしいと涙を流して土下座までしたのに、レイプまがいにベットに押し倒された事もあった。
そんな秘密を胸に隠している美穂は、今日も泣きじゃくりながら、基広に頼む。
「あのビデオを…返してください…」
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