スタリオ
Stan side
「君は何故 その総てを見せはしない?
どれくらい強くなれば君を救える?」
出会ってすぐに、その冷たい態度は自分を守るための壁なんだと気付いた。
俺だけにでも、自分を偽らずに素顔を見せて欲しかった。
だんだんと色んな表情を見せてくれるようになったけど、それでもまだ何か隠しているように見えた。
俺が未熟だから頼れないって言うんだったら、俺はいくらでも強くなって見せる。
「誰かに会いたいのに 一人になりたかったんだね
望まないとしても差し伸べ続けるよ」
孤独を好むのに、時々寂しそうにする。
そんな君の不安定な部分にも惹かれ、守りたいと思った。
君はいつも拒絶するけど、泣きそうな顔してるから、ムリヤリにでも助けてあげたくなるだろ?
「まだ届かなくて もどかしくて
こんなに傍にいるのに
くちづけても くちづけても
心に響かない」
いつしか心は通じたけど、君を救うことはできなかったと思う。
君は、救われたと言って笑ってくれたけど。
本当に救えたのなら、君が死ぬことはなかったんだ。
俺はこうして君を忘れられずに悩んでばかりいるけど、君はそんなこと望んでないはず。
だから、君が好きになった俺のままで、もっともっと強くなるから。
そして、君が救った世界を守り続けたい。
ありがとう、また会おう…リオン。
END
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