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スタリオ

それは、スタンとリオンが付き合う前の話。

「リオンってさ、好きな人いる?」
「ぶっ」

リオンは飲んでいたカフェオレを吹き出した。
「なな、何だいきなり!」
口の周りのカフェオレを拭いながら動揺するリオン。
そんなリオンに構わず、スタンは言う。
「ただ気になったから。健全な友達同士の会話だろ?」
「その前に、僕と貴様は友達なんかじゃない」
「ケチケチすんなって」
「してない」
「で、好きな人いないの?」
あまりのスタンのしつこさに、リオンは頭の中で好きな人を思い浮かべてみる。
何故だか知らないが、真っ先に今目の前にいるバカが浮かんできた。
「……………ちがう」
「え、何がちがうの?」
まさか、そんな筈はないだろう、この僕が、こんな田舎者なんか好きな筈が……、なんてリオンは鬱々と思考を巡らせる。
「あ、わかった!」
「!」
「マリアンさんとか!?」
リオンは一瞬、自分の考えていることを読まれたのではと思い、驚いたが、そうではないことに安堵した。それでも。
「ち、ちがう!マリアンは僕の世話役で…!」
スタンは、リオンのこの慌てようを、照れ隠しととったらしい。
「そっかそっか、リオンはメイドさんが好きかー」


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