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スタリオ
目覚め

※この話はリオン生存を捏造してます。ToD、D2のネタバレを含んでいるかもしれません。



「さらばだ、カイル、ロニ」
そして僕の体は光に包まれて消えた。
…これで、本当に僕は死んだんだ。
死んだ、筈だった。
なのに、僕は再び目を醒ました。
またエルレインやフォルトゥナの類かと思ったが、そうでもなさそうだ。
目にうつるのは、窓越しの青い空、白いベッド。
着ているものは、海色の客員剣士の軍服でも、十字架を標された黒衣でもない、質素なシャツ。
体は動かず、腕には点滴をされていた。
「僕は…何故…」
思わず呟いてみる。
「おや、やっと意識が戻りましたか」
「誰だっ!?」
かろうじて動く顔を、声のした方に向けると、白衣を着た青年がいた。
「そう警戒しないで下さい。私は医者です」
バゼットと名乗った医師によると、今は四英雄が世界を救ってから一年近く経ち、僕はオベロン社秘密工場の側の海岸に倒れていて、今まで意識不明だったらしい。
「君は…リオン・マグナス君でしょう?」
「!…そうだ。スタン達を裏切った、リオン・マグナスだ」
「確かに、君は四英雄を裏切ったと言われていますが、それは君の本意ではないと信じている人はたくさんいます。…私もその1人ですよ」
バゼット先生の言葉が、心に滲みていく。
この先生は、スタンに似ていて、人をむやみに疑わない性格らしい。
「さて、君はずっと寝たきりだったんですから、今日から少しずつ体を動かしていきましょう!」
そうだ。まずは体の調子を整えなければ。
後のことはまだ考えなくてもいい。
…目の前のことからゆっくり。
そうだろう?スタン。




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