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短編+リク(00)
ぢぼ様・66666キリリク【ギャグ・ニル総受オチはハレ(1期マイスター設定)】
「ん……」


ロックオンは寝苦しさを感じてうっすらと目を開けた。

「あれる、やぁ……?」

見慣れた顔を認識して、まだ上手く回らない舌で名前を呟く。
「起きたの?」
「ん………」
久し振りに感じる人のぬくもり。
夢うつつの状態でロックオンは身を捩った。
「んー……」
「まだ寝ていても良かったのに」
さわさわと太股辺りを彷徨う手の平。
ピクリとロックオンの身体が跳ねた。

「んー?…………んんっ!?」

ロックオンはバッチリと目を覚ました。
「アレルヤーっ!?」
「おはようございます、ロックオン」
ガバッと起き上がると、にっこりとアレルヤが微笑んでいた。
しかし、その上半身は何も着ていない。
無駄な脂肪のない肉体が惜しみもなく曝されていた。
「な、ななななにっ!」
する気だったんだ、と言おうとするがショックのあまり吃ってしまう。
そんなロックオンにアレルヤは頬を赤く染めてはにかんだ。
「何って………ナニ?」
「可愛く言っても駄目だっ!」
ダダダッと部屋を飛び出して逃げたロックオンに、アレルヤは溜息を吐いた。


「惜しかったなあ……」


***



朝から迷惑とは思ったが、一番安全な部屋をロックオンはドンドンと叩いた。
すると早朝なのに、既にすっかり身仕度を整えたセツナが顔を出す。
「なんだ?ロックオン」
眉をしかめて言われたがロックオンは構わずに抱き着いた。
「セツナーっ!」
「…………」
セツナは動じることなく、ロックオンをベリッと自分から剥がすとベッドへと座らせた。
「………少し落ち着け」
「落ち着けるかっ!」
「何があった」
淡々と冷静に言うセツナにロックオンは鼻を啜る。
これではまるで年齢が逆転したみたいだ。
「アレルヤが……俺に変なことしようとっ」
「…………」
セツナは少し考える様な仕草をしてから、ああ、と頷く。
「変なこととは………セック」
「うわーっ!」
ロックオンは慌ててセツナの口を塞ぐ。

聞きたくない。
このまだ純粋(?)な子供の口からは聞きたくない。

「朝で辛いなら俺が擦ってやってもいいが……」
「何をっ!!?」
「咥えるほうが良いか?」
ロックオンは涙が出そうになった。
やはり大人に囲まれて歪んだ性生活を学んでしまったのだろうか。
マイスター内では最年長のロックオンも責任を感じる。
どんよりと落ち込んでいるロックオンにセツナはあっさりと言った。
「別に……それくらい」
「お兄さんは許しませんっ!」
「ロックオンが実践で教えてくれれば」
「俺の知ってるセツナはミルクが好きなお子様だあーっ!」
またしても走り去るロックオンをセツナは追いかけずに見送る。



「………可愛いな」



***



ロックオンが深い溜息を吐いて食堂でうちひしがれていると、斜め前で紅茶を飲んでいたティエリアが冷たく言い放った。
「うっとおしい」
神経質そうに一瞥されても今のロックオンには気にしてはいられない。
「俺……貧乏くじ引きまくりな気がする」
「今更気付いたんですか」
飽きれた様にティエリアは眼鏡のフレームを指で上げた。
「鈍いですね」
「………ほっとけ」
「万死に値する」
「そこまでかっ?」
あまりの言い様に更にベコリとヘコむ。
どうやらここのマイスター達は『年功序列』とか『年上は敬う』とか『お年寄りは大切に』とか知らないらしい。
「俺………まとめていく自信ない」
「しかし、そんなところが可愛いと思わないわけでもありません」


「…………は?」


ロックオンは自分の思考に浸っていたため反応に遅れた。
気付かないうちにティエリアが隣にいる。
「わからないのですか?」
「な、なんとなく」
空気が変わった気がした。
なんというか、ピンク色に。
「嫌でもわかるように」
ティエリアの眼鏡がキラリと光る。


「身体に直接覚えさせてあげましょうか?」


「身の危険が迫ってることはわかったーっ!」
こいつもかーっ!とロックオンはまたしても部屋を飛び出した。


「………ちっ」



***



「………まともな仲間はいないのかよ」


グスグスと泣きながらロックオンは部屋に戻った。

「ウジウジうっとおしいんだよ」

「ハレルヤ」
ベッドの上にいたアレルヤは、いつの間にかハレルヤに変わっている。
「さっさと消えろ」
ここは俺の部屋なんだけど、と言う気も起らずロックオンはハレルヤを見つめた。
「………っ」
見る間に涙が溜まっていく。
「ああっ?」
「今はその冷たさが心地良いっ!」
「てめぇはマゾかっ!」
「変態よりはマシだっ!」
「マゾは立派な変態だっ!」
抱き着こうとしても足蹴をしてくるハレルヤに、ロックオンは何故だかほっとする。
「うーっ!聞いてくれよっ!」
「本当にうぜぇ」
ハレルヤは心底嫌そうな顔でロックオンを見た。
「なんなんだよ」
「だって、あいつら隙があれば襲ってくるし」
「お前が無意識に誘ってんじゃねぇのか?」
「そ……っ」
「淫乱」
ニヤリと笑われながら言われて、顔に熱が集まる。
それと同時に悔しい。


「………わざと誘ってる人物は気付いてくれないし」


「あ?」
「何でもない!」
ボソリと呟いた言葉はハレルヤには届かなかったらしい。
ロックオンはぐったりとテーブルに伏した。
まだ朝なのに、心身共に疲れた。
「疲れたなら寝ろよ」
「ベッドお前が使ってんだろっ?」
恨めしそうにハレルヤを睨むと、ハレルヤは口の端を歪めて笑った。
「ベッド、隣空いてるぜ?」
「!!」
「誘ってんだろ?」


どうやら先程の言葉はちゃんとハレルヤに届いていて。


おずおずと近付いたロックオンの腕を、ハレルヤはベッドの中へと引き寄せた。









-------



まさに美味しいとこはハレルヤが持っていきました(笑)


ぢぼ様>>>
この度は素敵なリクエストを有り難うございました!
ギャグをあまり書き慣れていなくて(汗)
なんだかすいません〜(´Д`;)

少しでも楽しんでいただけましたら幸いです<(__*)>




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あきゅろす。
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