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短編+リク(00)
アレロク?なアレ+ティエ(←not CP)


「ティエリア!」




通る声で呼び止められてティエリアは眉をしかめて振り返った。
彼にこんな風に呼び止められるのは珍しい。
そこには案の定、自分の声の大きさに恥ずかしくなったのか赤くなったアレルヤがいた。
「なんだ、アレルヤ」
「その、君に相談があるんだ」
「相談?君が?珍しいな」
フォーメーションのことか?と気を引き締める。
「相談とは」
「あ、あの…ちょっとここでは言えなくて」
そう言いながらアレルヤは辺りをキョロキョロ見回した。
とりあえず近くには誰もいなそうだが、相談しにくいならとティエリアは頷く。
「では、そこの部屋でどうだ?」
ティエリアが指を指したのは普段はちょっとした資材置きになっている狭い部屋だ。
狭いが二人で話をするには最適だ。
アレルヤははにかんだ笑顔を浮かべて頷いた。





***





「どうしたらロックオンに甘えられる?」




「……………は?」
部屋に入りカップのコーヒーをアレルヤから受け取りいよいよ本題にと気を引き締めたティエリアに向けてアレルヤが言った第一声に、ティエリアは思わず間抜けな返事を返してしまった。
とっさの判断が出来なかった自分を恥じる間もなくアレルヤは目の下を赤くして続ける。
「僕もロックオンに甘えたいんだ」
「僕も、ってなんだ!別に僕は」
「ロックオンがね」
「人の話を聞け」
「ロックオンに言われたんだ」
「………………」




『お前は手がかからなくて良いなあ』




「………………よかったじゃないか」
「うん、その時は嬉しかった」
ふにゃりと笑うアレルヤにティエリアはグッと拳を握り締めた。
何故今自分はこんなところでこんな(くだらない)話を聞いているのだろう。
「嬉しいならそれで良いだろう」
「でも後でちょっと胸が痛くなったんだ」
ティエリアはその言葉に少しだけ興味を抱いた。
まったく理解できないアレルヤの気持ちが興味深い。
「本当は僕だってロックオンに甘えたかったんだ」
(だから僕も刹那・F・セイエイも甘えてないぞ!)
あの男に子供扱いされているのはわかっているが本意ではない。
アレルヤからはどんな風に見えているのか。
反論したいことはたくさんあったが、アレルヤの真剣な表情を見ると言う気が失せた。
ティエリアは深い溜息を吐く。
「とりあえず抱き着いてみたらどうだ」
はっきり言って本気で言ったわけではない。
面倒になったのだ。
ティエリアにはわかってしまった。
アレルヤのロックオンへの気持ちが。
きっとまだ本人も気付いていない気持ちが、心の奥に燻って燃え上がる寸前なのが。
「わかった!やってみる!」
ティエリアの言葉に満面の笑みになったアレルヤに、ティエリアは棒読みで応援を送った。
「ああ健闘を祈るじゃあな」
色事に首を突っ込むと面倒なことになるのだ。
暫く遠くから傍観しよう、とティエリアは心に決めてその場から立ち去った。




その後、アレルヤがロックオンに抱き着いて何かが始まるのは別の話になる。





















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パラレルじゃないのもティエリアが出てくるのもめっちゃ珍しいので細かいつっこみは勘弁してくださいヽ(´Д`;≡;´Д`)丿
ティエの話し方がわからなくてっ!


あ、ティエリアにコーヒーの紙コップを握り潰させようと思ったのに忘れた……。
伏線回収しわすれ/(^o^)\





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