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Hurry up,darling![+10/32*15]




 「暫く会えなくなるから。」

 突然ふらりと俺の家を訪れた恭弥は、一夜を過ごしただけでさっさと帰り支度を始めてしまった。床に散った衣服を集め、パンッと皺を払って、ワイシャツだけ荷物から新しいものを出して、ネクタイを締めながら、そう言った。

 「……ああ。」

 このところイタリアだけでなく、世界中の裏社会に漂っている不穏な空気は、俺も感じていた。
 お互いにファミリーを守る為、いや、恭弥はあくまでも「風紀」とやらを守る為かもしれないが、いずれにせよ、俺達が忙しくなるだろうことは想像に難くない、どころか、確定事項と言っても良かった。

 ……暫く、どころか永遠に会えなくなるかもしれないな。

 縁起でもない、しかしその可能性は否定できない想像に苦笑して、俺は恭弥を抱きしめようと腕を伸ばした。

 「やめてよ、今生の別れじゃあるまいし。」

 「……ただのお別れのハグだって。」

 「馬鹿。」

 そう言いながら恭弥はついと俺の頬に唇を寄せてきた。ちゅっと軽い音がして、それはすぐに反対側にも触れた。

 「行ってくるよ。」

 「……ああ、いってらっしゃい。」

 離れた顔にすかさず、恭弥がしたように挨拶のキスをした。
 すると恭弥は綺麗に笑って、じゃあね、と踵を返すと、

 「ああ……懐かしい顔に会うだろうけど、手を出したら駄目だよ。」

立ち去り際、ちらりと振り向いてそう言った。
 俺が恭弥以外に手を出すもんか、と笑ってやると、恭弥は

 「あなたは僕のものだよ。」

なんて嬉しいことを言うから、その意味ありげな笑顔の真意なんて、気にもしなかった、んだけど。



 さて、この腕の中で無防備に眠る生き物をどうしてくれようか。

 ……手を出したら駄目だよ。

 とは、なんとも酷いお預けではないか。
 ああ、畜生。反則だ。
 十年前の姿をした恭弥の、まだ小さな丸い頭を撫でてやりながら、俺は祈るように愛しい人の顔を思い浮かべる。
 そう、俺の恭弥はもう大人。こいつは俺の恭弥じゃない。
 でも、だけど、紛れもない恭弥自身でもある訳で。
 ああもう、早く帰ってきてくれ恭弥。

 俺が、この可愛い生き物を食っちまう前に!










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ま、一晩持てば良い方じゃないですか種馬だし。(酷
あまりに本誌が酷いので我慢できなかったよ32×15!犯罪だよ種馬!ww
大人恭弥は、跳ね馬にはなんとなく入れ替わることを示唆していっていれば良いと思う。しっかり釘刺してねww



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あきゅろす。
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