[携帯モード] [URL送信]
すきすきだいすき超愛してる[sideD]




 どうすれば、この気持ちがお前に伝わるんだろう。

 「すき。」

 こんなに必死に口に出しても、お前はいつもつれない顔。

 「好き。」

 どうしようもないくらいお前が好きで、たまらなくて。
 男同士だとか年齢差だとか、そんなのとっくにどうでもよくなってて。
 お前が俺を嫌いでもいい。
 ただ知っていて欲しい。

 「大好き。」

 俺がお前を好きだって。
 だから抱き締める。それで、言葉だけじゃ伝わらない思いが伝わればいいのに。
 だけどお前は相変わらずのつれない顔。俺はその頭を軽く撫でてやるしかできない。

 「超愛してる。」

 なあ恭弥、聞いてるか?
 俺はこんなにお前が好きなんだぜ。
 応えてなんて甘えたことは言わねーけど、せめて嫌いならちゃんと振ってくれよ。
 そうやってつれない顔で無視してねーで。

 「恭弥。」

 お前のことだぜ?
 ちゃんと、聞いてるか?

 「愛してるぜ、恭弥。」

 体を離して、ちゃんと目を見て言ったのに、それでも恭弥はツンとすましたまま。
 なあ恭弥、どうしたら俺の気持ち、お前に届く?

 「聞いてるか、恭弥。」

 「聞いてるよ」

 恭弥はツンとそっぽを向く。
 なあ、どうして届かない?
 俺は思わず、恭弥の腕を取る。ぎゅうと握ると、折れてしまいそうに細い腕。

 「じゃあ、解ってねぇ。」

 解ってるなら、もっとちゃんと返事してくれるはず、なんてのは俺のひとりよがりか?
 そんなはずねえ。
 ……俺が本気だって解ってんなら、例えばキモチワルイでもいい、もっと何か、ちゃんとした反応があるだろ?

 「俺が誰にでもこんなこと言ってるとか思ってんのかよ。」

 本気じゃないなんて思ってんのか?
 そんな訳あるか。

 「そりゃ、すき、くらいなら誰にでも言えるけど、これだけは恭弥だけだから。」

 恭弥の顔を覗き込む。
 揺れている漆黒は、期待しても良いってこと?


 「愛してる。」

 たとえ君が何も応えてくれなくても。










*----------*








はいガッツリ独白ー!残念系。
恭弥視点を先日の仙コミで無料配布した時に書き始め、書きかけで放置してたので書き上げてみました。
恭弥視点も続けてうp予定です。




<<* #>>
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!