夏ホラー2007作品集 来栖可南「水底より」 ◆来栖可南「水底より」 ◆あらすじ 日常に潜む恐怖は、ひそかに、そして確実に、目の前に現れる。 ◆キーワード・カテゴリ 小学生 霊 涙 ホラー 現代(モダン) 霊界/地獄/天国 ◆文字数 4225文字 ◆出だし150文字 古い扇風機は首を回して風を送る度に広い部屋の中にカタカタと音を響かせていた。暗くなったリビングで夏美は電気も付けずに膝を抱えてソファに座り、ぼんやりとTVの画面を見つめている。日焼けもしていない夏美の白い肌に、液晶画面からの目まぐるしい変化する光がチラチラと照らし出されていた。 ◆読者さまへのメッセージ 猛暑のため、予定していたじっくりじわじわ遠赤外線ホラーを断念いたしました。お盆の水際にはご注意を。――この作品は来栖の恐怖体験をモチーフにして書かれています。 [前へ][次へ] [戻る] |