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恐怖コラム
セントラリアの坑内火災
 四十五年以上燃え続ける街がある。それが、アメリカのペンシルバニア州にあるセントラリアだ。

 事の発端は1962年五月。ゴミ処理場のゴミを焼却したところ、処分したと思っていたゴミに火がくすぶっており、それが地下にあった鉱脈(石炭鉱)に引火した。気づいた時には既に遅し、人々は一斉退去を余儀なくされた。
 炭鉱で栄えていた街は、一酸化炭素によって生き物が住めなくなり、ゴーストタウンと化した。今でも一部の人が郷愁によってはなれずにいるものの、人のすまない家が並び、木々からは煙があがり、コンクリートの道路は崩れ、汚染物質で茶色に染まった川はまるで地獄絵図だ。

 消火には莫大なコストがかかるため、人々は指をくわえて鎮火を待つしかない。火が消えるには炭鉱内の石炭が全て燃え尽きる必要があるのだが、予測によるとそれは百年以上も先のことだという。

 火災によって殺されたこの街は、映画「サイレントヒル」の舞台ともなり、まがおうことなく実在する。

情報提供・影之兎チャモ



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