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恐怖コラム
招く
 ある高校水泳部が、学校のプールでいつものように飛び込みの練習をしていた。その中でも特に水泳のうまかった少年の飛び込み姿が、卒業パンフレットに載ることとなった。

 部員たちがはやし立て、カメラマンが少年にレンズを向ける。少し照れくさそうに少年は飛び込み台に上ると、姿勢を整え、飛び込んだ。

 ザブン、と少年は美しくプールの水を舞いあげる。魚のように浸水する。

 部員たちは少年が戻るのをプールサイドで待った。しかし、いつまで経っても少年が水から出ない。ようやく部員たちが少年の異変に気づきプールからあげるも、時、既に遅し。少年は溺死していた。

 ……カメラには、最期の少年の姿が三枚、残された。

 一枚目は飛び込み台の上で照れくさそうに。二枚目は猫のようにしなやかに飛び降りる。
 問題は三枚目。
 三枚目は、プールへと手が触れようとする……そればかりか。
 ありえないものが写っていた。

 水面から、水ではない、青白い煙のようなものがびっしりと生えていて、それが少年へと向かっているのだ。まるで触手のように、そう、人間の手のように写り込んでいた。

 泳ぎの得意な少年が飛び降りたのは果たして、本当に水だったのだろうか。


 情報提供・影之兎チャモ



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あきゅろす。
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