恐怖コラム
赤ちゃんの呪い
ある平凡な家庭に、待望の赤ん坊が生まれた。
その赤ん坊は異様に発育が早く、普通の子供より三ヶ月も早くしゃべるようになった。
そしてその第一声は「おじいちゃん」であった。
妙にかつぜつの良い語り口ではあったものの、家族はそれほど奇妙に思わず喜んだ。
が、次の日、おじいちゃんは心筋梗塞で亡くなってしまった。
今度は「おばあちゃん」と、赤ん坊は無邪気な笑みでしゃべった。すると今度は、おばあちゃんが亡くなった。
両親はさすがに気味が悪くなってきた。そんな彼らの心配をよそに、赤ん坊は「おかあさん」としゃべった。
恐ろしいことに次の日、おかあさんも亡くなった。
父親は異常な事態に戦慄した。家族で生き残っているのは父親だけであった。
科学では説明できない、赤ん坊の呪い。このままでは殺される……、そう父親が思ったとき、ついに赤ん坊は「おとうさん」としゃべった。
父親は絶望した。
次の日、隣の家の主人が死んだ。
情報提供・影之兎チャモ
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