Welcome
he was relieved to hear it.
とりあえず皆さん達が戦国武将ということは良くわかった。
みなさん沈黙して黙り込んでしまっている中、先ほど変態発言をしたポニーテールの彼が話しかけてきた。
「俺、前田慶次!どうどう、知ってる?」
『うーん?加賀100万石の前田氏ですか?』
「100万石!?そりゃすげーや!でも確かに利とまつ姉ちゃんは加賀にいるよ!」
『まつ…?利家さんとまつさんですか?あの、夫婦で戦国時代を生き抜いたっていう…?』
「へえー!有名なんだ!さっすが!」
『でも…』
「でも?」
『なんか皆さん、歴史の教科書とか、資料とかと全然違うからまた別の世界の戦国の人なのかも知れません…なんだか私の教わった戦国時代とは似ても似つかないんです…。』
「へー…そっか。じゃあ聞いても必ずそうなっちゃうっていうことはないのかー…」
『…う、ごめんなさい。…で、でも!死ぬときとかの時間がもっと長くなれるかもしれないです!』
みんながパッと顔を上げた。
そっか、そうだよね。未来に着ちゃったんだもん。私が同じことになったらまず寿命とか気になるだろうし。それにみんな名のある武将さん達だからそういうの細かく残ってるしね。
そっと前田さんは私の頭をなでてくれた。とっても安心する。変質者だと思ってましたけどすこーしだけ見直しました。
「そーだな!ところで、ねねはどうなってる?」
ニカっと笑ってくれたのも一瞬。なぜか真剣に寂しそうに私に問うた。
するといままで黙っていた銀髪の天パのお兄さんが前田さんの腕をぐっと掴んだ。
「慶次君!君って奴は!」
「だって違うかも知れない。違う世界もある、ってわかるだけで少しは楽さ。」
『…?』
「あ、気にしないでよ。とりあえず、教えて!」
『ねねさん、は豊臣秀吉さんの正室ですよね?』
「…あ、やっぱりか…。」
『でも、美人さんだったって聞きます。それでずっと秀吉さんを支えたとか。』
「長生きしたのか!?」
『うー?わかりませんけど、早死にはしてなかったはずですよ?』
「…よかった。教えてくれてありがとな!ところでお嬢ちゃん名前は?」
『あ、失礼しました!前田さん、名乗ってくださったのに…私は苗字名前です。』
「へー苗字があるのか!」
『この時代はみんな苗字がありますよ。』
「へー!」
もしかしたらねねさんは前田さんの大切な人だったのかもしれない。きっと前田さん達の世界でねねさんは早死にしてしまったのではないかと思う。
ほっとしたときの前田さんはとっても優しくて切ない顔をしていた。
戦国時代って戦いばっかりかと思ってたけど、前田さんみたいに恋愛をしたりする人もいたんだな…。
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