Welcome
girl meets boys in the bathroom.
高校生にもなってメイドさんや執事さんのお世話にはなりたくなかった私は実家を離れて昔、おばあちゃんが近くの高校に通う生徒さんたちのためにつくったという元、下宿屋さんで独り暮らし。
お父さんはおじいちゃんの会社をついで、大きな会社の社長さん。
お母さんはやさしくてきれいで(なんで私に遺伝しないでおにいちゃんに遺伝したんだろう、男の子なのにびじんさんなんてうらやましい・・・)、将来はおかあさんみたいになりたいな、と思えます!
お兄ちゃんはすでにお父さんの会社に入社して彼女さんもいたりして自立した生活をおくっていてたまに私の家に遊びに来てくれたりもする、ちょっぴりシスコンではありますが、とってもいいおにいちゃん。
今は下宿する人が一人もいなくて一人ぼっちでさびしいけど、広いお風呂は最高なのです。
さすが、おばあちゃん!
鼻息交じりで体を洗い、浴槽につかろうとした瞬間だった。
バッシャーン!!
『きゃあああああああああああああ、痴漢、変質者、強盗!!』
「はっ破廉恥でござるぁああああああああああああああああ!!」
ここは浴室。大声はそれだけ反響するわけで、鼓膜が破けそうになる。
私が叫んだと同時になんか尻尾のある(?)ジャニーズ顔の人も叫んだ。
赤いジャケット、なんか昔のお金を首からぶら下げてて赤い鉢巻、真っ赤な顔をしながら私を凝視している。
私は浴槽につかろうとしていて、しかも一人暮らしだからタオルを身にまとってるわけでもないから…その、所謂、真っ裸という状態なわけで…。
しばらくすると段々頭の中が整理されてきて耳も元に戻ってくる。
「「「「「「「「……。」」」」」」」」
『ひいっ!こっち見ないでくださいっ、警察呼びますよ!!?』
「破廉恥…!」
「…だっ、旦那!!?」
みんなでいっせいに顔を見渡す、なぜか変質者さん達の目は私の方を凝視しつつ唖然としている。
その中でさっき叫んだお兄さん倒れた。
鼻血を流しながら倒れた赤いお兄さんに肩をかす迷彩柄のお兄さんと目が合った。
「…あの、とりあえず、何か着てもらえる?」
『うああ、そりゃ、もちろん!』
「いやーしかしお嬢ちゃん、いい身体してるね!」
『……。』
「おい前田、女が引いてるぞ。」
「自重しろよ、風来坊。」
「こんなのが秀吉と友達だったなんて僕は認めない。」
「Hey、girl。俺の陣羽織貸してやる。羽織っておけ。」
『あ、うあ…ありがと、ございます!』
とりあえず、ちょっぴり派手な青い陣羽織を掛けてくれた眼帯のお兄さんにリビングに行くことを話した。
一行はリビングへ向かうのであった。
(ちょ、まてよ!置いていくなって!え、ちょ、おい!)
(でもたしかにいい身体してたな。)
(だな。)
(役得役得。旦那ってば損してるよね。)
((((確かに))))
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