小説
3
緑。
桜が地理、葉桜が散った。
そして新緑。
美しい緑が、何か始まる予感を奮い立たせるんだ。
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いつものように見舞いに来ていた君。
部活は?
と聞くと君は笑って
真田:気にするな
と答えたね。
幸村:ねぇ、真田〜・・・喉渇いた・・・。
真田:あ、あぁ。水でいいのか?
幸村:うん、助かるよ。
あぁ〜なんかね、そろそろリハビリ出来るんだって。
真田:ほ、本当か!!
幸村:うん^^
真田:俺は、俺たちはお前が帰ってくるのを待つ!
ただ待つから、だから絶対帰って来い。
お前にしか出来ないんだ、あそこの部長は。
幸村:うん^^
真田:あ、っと・・・そのリハビリっていつからなんだ?
幸村:そうだな〜週明けかもね^^
真田:よし、リハビリには時間が許す限り一緒にいるからな。
幸村:え、あぁでも真田のテニスの練習じか・・・
真田:気にするな。
俺はお前に出来ることはしたいんだ。
幸村:うん・・・。
正直、あの時はテニスをなめてるのかと思った。
だって、練習しないものがうまくなるわけ無いから。
まぁ、その考えはそのずーっと後の柳の言葉で恥と消えるんだけどね。
真田、お前は何でそんなに俺に構うの?
ウザイくらいに。
真田、俺はもうダメかも知れないんだよ?
piayrとして。
俺はお前に聞いたことがあったよね。
--どうしてそんなに俺に構うの?
と。
そのときのお前の答え、
--お前を信じて、信頼してるから
笑いながら言った顔は心に深く刺さった、良い意味で。
その顔に触れたかった。
手のぬくもりを感じたかった。
抱きしめてほしかったし、さすってほしかった。
あのときの俺はたぶん自分が可愛くて、自身のことばっかで、
きっと本当の意味でお前を気にかけてなかったんだ。
だから、本当の思いにも何にも大切なことにも気づけなかった。
あれから数日後の「事」と「やなぎの言葉」が無ければ、
このまま闇のベールに隠れていたことが山ほどあった。
わけのわからない思いが募ってゆく
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