君だけでいい
Lesson
そんなこんなで。
なんだかんだで。
俺と仁志さんはオツキアイすることになった。
……なってしまった。
俺達は、裏通りを出てなんとなく歩き始めた。
並んでいるのは落ち着かなくて、2歩ほど斜め後ろからついていった。
「あのー…それで本当にさっきの子は…」
なんだか申し訳ない気分になって、今度は殊勝な声が出た。
「ん?飽きちゃってたし、マサキがいるし。もー切るよ」
前を向いたまま、サラリと言い放つ。
――よ、呼び捨て!
…じゃなく。
嬉しいけど「飽きた」って何か怖いなぁ。
俺もそのうち飽きられたりするんだろうか。
「どこ行くんですか?」
「んー、やる事なくなったしなぁ」
「あ…すみません…」
って、やる事!?
女の子とホテルでやる事ってつまりその、あれ、だよな。
なんか、いけない想像が頭の中でぐるぐると…
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