[携帯モード] [URL送信]

君だけでいい


「という訳だからー、俺らがいない時は裏通りとかこの学校近づかないでね」


衝撃の事実を知ってショックを受ける俺に、哲史はいつものひょうきんな口調に戻ってにやっと笑った。


「んで、用事って?」

「あ」


そこに鳴り響くチャイム。
ヤバい。
4時間目が始まってしまった。


「ごめんてっしー…授業始まっちゃったな」

「いいよ別に。古文なんてだりーから」


俺のせいだし、それもどうかと思うので。


「でも陽介に弁当渡してもらおうと思っただけだから、今からでも戻ったほうが」


今の今までその存在をすっかり忘れていた弁当袋とミニ水筒を、目の前にぶら下げた。


「相変わらず過保護だなーマサキちゃん」


哲史は呆れた様子でそれを受けとる。


「でも美味そうだよなーマサキちゃんの手作り弁当…うちのと違って冷食固めじゃないし」

「そう?」





[*back][next#]

9/22ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!