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君だけでいい



拒絶するのは、傷つきたくないから。

近付かないのは、嫌われたくないから。


「………」


「嫌なら喋んなくていいぞ。代わりに俺がいいもの聴かせてやるから、黙って見てな」


「…え?」


「なぁ陽介、どんな曲が好き?」


くるくるよく動く瞳と、迷いのない言葉。


暗闇の中の俺を、徐々に明るく照らし始めたもの。

その存在が暖かな光を、その指が奏でる音が、鮮やかな色彩を――


「俺が守ってやるから。後ろにくっついてろよ」


なんて頼もしい事言ってくれたけど…たまに抜けてて、怖いもの知らずで、いつだって目が離せないから。

決めたんだ、俺こそ守ってやろうって。


やり方はわからないけど、いつでも側にいて。



ずっと側にいて――





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あきゅろす。
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