君だけでいい
◇
そして意気揚々と、身体ごと陽介を振り向く。
「………」
陽介は無言だったが、その顔が心の中を物語っていた。
いわゆる、目が点。
というより目がでかいので、目がビー玉。というほうが正しいかもしれない。
きっと心の中は、言葉で表せないほどの感動に打ち震えているはずだ。
「どうよ?」
我ながら素晴らしい出来に、鼻高々。
「…指がきもちわるい」
「何だよ、それ!」
的外れな反応に、思わず椅子からずっこけそうになったが。
…花が綻ぶように、天使みたいに、今度はちゃんと笑ったのでまぁ良しとした。
――ん?天使……?
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