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君だけでいい



「了解」

「俺は奴らの溜まり場の港に向かう。小田桐、…葵。俺と来い」


「了解です!」

「……ああ」


そして仁志は平澤と本城、星に視線を向けて駆け出した。


「おまえらは、集まった奴らともう一つの溜まり場の店に向かえ!」

「おう」

「…わかった」


陽介は仁志の後について走りながら、後悔の念にかられていた。


「俺のせいだ……」

「だーから言ったっしょー。頭に血ぃ昇って突っ走るから!」


すかさず隣の哲司にたしなめられる。


「…どうしても抑えきれねぇんだ」

「やっぱおまえは駄目だねぇ、マサキちゃんがいないと」


哲史は呆れ顔で首を振った。


「そうだな」


マサキが側にいなければ、ただ生きていることすらできない。


…絶対に、この手に取り戻してみせる。





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あきゅろす。
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