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君だけでいい
出会い


俺と陽介が出会ったのは忘れもしない、小5の春。

俺の住んでいるマンションに、百合子さんと陽介が越してきた。


ここは一応高級な部類に入る分譲マンションで、大きな歓楽街まで徒歩8分という立地柄か、夜の仕事を生業としている住人も多い。
百合子さんも、この街で自分のクラブを新規開店するために親子二人で移り住んできたそうだ。


うちの母親は商社勤めのバリキャリだけど、引っ越しの挨拶に来た百合子さんと、お互いシングルマザーで子供が同い年って事もあって、初対面から妙に気が合ったらしい。

…そして間もなく、現在まで続くこととなる、家族ぐるみのご近所付き合いは始まったのだった――





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あきゅろす。
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