おもい
1.
『想い』は儚く
研ぎ澄まされたナイフの如く
‥‥切花の様な
短命な、鋭い美しさでもって
──ヒトを導く
何処へ───
その先は闇か光か────
この『想い』は
短くもあり……
永遠であり……
嗚呼、
おもいよ。蝕むなかれ
嗚呼、
どうか どうか どうか
幸あらんことを
───イシュヴァール内乱
銃声
人々の嘆き
悲鳴
幼子の喘ぎ
幾千の
血血血血血
異種人の血は
赤くはないだろうか?
流るる血は
赤くはなかろうか?
我膝から滴る血と
何が違うというのだろう
この傷の痛みが
何か変わるというのだろう
私は銃を向けた
貴方に
この指に力を籠めれば
貴方は
この傷みから
救われるのだろうか?
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