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やっぱり君が好き
4.

「……ロ…イ……?」


ロイは唇が触れる寸前で静止した。

「…ん? なんだね、"鋼の"」


……!

コイツ……!!、根に持ってやがるっ


「……悪かったよ……」


意地悪だと思いつつ、勝手に勘違いしたのはオレだから、素直に謝る。

「今日は実に素直だな? 鋼の」

…くっ、まだ言うかっ!!




悔しいから、もう少しで届きそうなロイの唇に自分の唇を押し当てた。


一瞬だったが、初めてのオレからのキスにロイは驚いた顔をしたが、ふっと笑顔を溢す。

「参ったな…、もう少しからかってやろうと思っていたのだが…」


―エドワードには敵わないな―そう囁くと、今度はロイから唇を合わせて来る。

素直に瞳を伏せ、ロイのキスに応る。


「…ぁ、…んっ」


まだ馴れないキスが息苦しくて吐息を洩らす。


ようやく解放されると、ロイの顔がみれず…俯く。


「愛してるよ、エドワード」


おでこにキスを落とし、甘く呟く。


なぜか…切なくなった。


涙が溢れて来てしまい、止められず、ロイの背中に両手を回し抱き締めた。


「ロイ……、置いて……行かないで!」


まるで、捨て猫のようにすがり付き泣いてしまう。


ロイは優しく包み込み、あやすように背を叩く。


「安心して良い、いくら出世の為とは言え大切な者を踏み台にする趣味はない。」


答えられず鳴咽だけが洩れる。


「私は君を、泣いて頼まれたって離しはしないだろう。…付いて来てくれるか?エドワード」


ロイの言葉は嬉しかった。


「…そんなんで上に行けんのかよ…」


それなのに、素直になれない。

「私は有能だからね」


「バッカじゃねぇの…」


「おやおや、さっきまで素直で可愛かったんだが…」


溜め息交じりに肩を落とすロイ。

「ロイ」


言葉にする代わりに二度目のオレからのキスをする。















約束するよ、あんたがこんなオレで良いって言ってくれるなら…。



あんたにこの身を捧げよう。









後書き


これが短編なんでしょうか?


妄想したものを思い通り文に出来ません、ちゃんとみなさまに伝わっているのか不安です、なんて思うのは傲慢かも。

文才が欲しいです。


ここまで読んで下さったみなさま、本当にありがとうございます。




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