*短編集*
□ポプラ
└エン+エド/ノーマルだけど暗いです。
1月28日‥
誕生花:ポプラ
花言葉:勇気、度胸
CP :エンエド(?)
一歩を踏み出すにはとても勇気が要る。
留まって蹲って居ると、闇から声が聞こえた。
「意気地がないねぇ‥、オチビさん」
「……エンヴィー」
いつも突然にエンヴィーはエドワードの前に現れる。最初のうちは驚いたり、威嚇したりしていたが、最近ではすっかり慣れたもので、エドワードは視覚で確かめる事なくその名を口にした。
いつだってエンヴィーは突然現れるのだ。闇のように。風のように。エンヴィーの変身能力は生あるもの以外にも及ぶのかと内心思ってしまう。
それ程自然に。今まで共に居たかのように隣にいるのだ。
「よっぽど暇なんだな」
「おやおや……、心外だなぁ。こっちは人員不足で結構忙しいのにさ。
おチビさんの監視も仕事の内」
「監視?」
「そうだよ。まさか僕がおチビさんに好意を抱いて度々現れるんだなんて思っていないよねぇ?」
まさか、そう反論しようとしたエドワードの言葉はエンヴィーのその余裕に満ちた見下した眸に遮られた。
エンヴィーの眸を視ている内に、そうかも知れない。そんな風にさえ思えてしまう。
「自惚れるな」
反論は、それで精一杯だった。
「何をウダウダしてんのさ」
遣るべき事は解ってるんでしょ? 続く言葉に苛立った。
解ってる。解ってるけど、
「怖いんだ? 臆病だね」
……怖い?
そうかも知れない。
認めてしまえば呆気なくすとんと胸に落ちてすっぽりと嵌ってしまいそうな確かな感情。
「違う! オレは…!」
でも認めたくない。
「なら、早く遣ったらいいじゃない?」
「遣る! でもまだ」
準備が出来ていないだけ。そう続けようとした言葉をエンヴィーの高笑いが制止した。
「"でも"! "まだ"!
ホント人間ってその言葉好きだよねぇ!」
可笑しいと、馬鹿にして笑う。
「解る? それが駄目なんだよ。滑稽だねぇ」
図星過ぎて反論なんて出来なかった。それでも、このままエンヴィーに話を続けさせるのが嫌でオレは叫んだ。悲鳴みたいに。
「お前に何が解る!?」
頭を抱え、膝を抱え、絶叫する。
そんなオレの耳元でエンヴィーは囁いた。
「解るよ。ずっと見てるんだからね」
ずっと。ずっと。見てる?
吐き気がする。
「お前が馬鹿にしてる人間様がお前の予想を超えてやる!」
「へぇ〜? 精々頑張ってね」
口を横に大きく広げにやけるエンヴィー。
「やってやるッ!! 見てやがれ!!」
怒鳴ったオレに、背を向けたエンヴィーは来た時と同じ様に姿を消した。
消える際、エンヴィーはほくそ笑んでいた気がして、オレは無意識に肩を抱いた。
end‥‥
なに書きたいか解んないっすね←
もやもやエドと貶めるエンヴィー。って感じで‥
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