ツナガリ
8
「こんの…バカ兄!!!」
「……バ…カッ?」
「バカだ!! ボクは、兄さんが其処までバカだとは思わなかったよっ!!」
今までの一件を話すと、先程まで優しかったアルは、カンカンに怒り出した。
「…〜〜!! バカバカ言うなっ!!」
「バカにバカって言って何が悪いんだよっ!!」
「なんでだよっ!!」
「そこがバカだって言ってんだよっ!!
何っ!? ひとり不幸上手!?
このネクラ兄っ!!」
ネ………ネクラ!?
「何だよっ!! お前にオレの気持ちが解るかっ!!」
「解るもんか!! バカ兄の気持ちなんてっっ!!!」
「アル……!! テメェ…!!」
何も知らないクセにっ!
「兄さんは、自分の気持ちだけで、大佐の気持ちなんてお構い無しじゃないかっ!!」
………っ!
「好きだから付き合ってるんでしょ!? そんなに愛されてて何が不満なんだよ!!
男同士だから何!? それでも好きなんだから性がないじゃないか!!
大事な事、見えてないのは兄さんの方だ!!」
………頭を鈍器で殴られたような衝撃
「……行ってきなよ、兄さん
ちゃんと仲直りしなきゃダメだからね」
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