ツナガリ
3
「なぜ? 厭なのかね?」
そんなんじゃない…。
「オレ…、硬いし…こんなの触ったて………きっと‥、つまんない………‥」
オレの言葉に、驚いたような、困ったような顔でオレを見る。
「……エド……」
見透かされて困ってる?
苦しいよ…。ロイ。
男に産まれて後悔はしてないけど、もし、女に産まれてきていたら。
こんな気持ち味わなくて…、済んだのに。
最低だ……。
こんなことを考えるなんて 母さんに失礼だ………。
自分の馬鹿さ加減に泣けてきた。
「エド………?」
ぼろぼろといきなり泣きじゃくったオレを、ロイは抱き締めてくれた。
「何を悩んでいるのかと思えば………」
明らかに厭きれたような溜息を吐くロイを、普段なら怒鳴りつけるけど……。
皮肉めいた口調とは裏腹に、背中を叩く手の動きは優しくて………。
「気付いてやれなくてすまなかった。
君は意外に溜め込むタイプだからな……」
嗚咽を洩らしいつまでも泣いてるオレを押し倒し、艶めかしく笑うロイ。
「しかし…、まさかそんなことで悩んでいたとは。
どうやら私の愛し方が足りなかったようだね……」
「……!!」
いきなりの激しい口付けに、息継ぎすら出来ず、もがく。
涙も止まらないのに、口内を犯され……、苦しくて……、ロイの髪の毛を掴み引き剥がそうとした。
「う………」
力一杯引っ張ってる筈、ロイだって、相当痛い筈だ。
それなのに、ロイの身体はビクともしない。
……こんなロイは知らない……
「私が、どれだけエドを愛しているか、存分に味あせてあげよう……‥」
いつまで続くのかと思うような陵辱的なキスから、漸く開放され、オレは、ただただ喘ぐような呼吸を繰り返し…、虚ろに映るロイの眼は獣のように鈍く光っていた。
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