ツナガリ
1
「あぁ、ロ…ィ…」
しなやかに弓なる体。
俺は、ロイの手で、信じられないくらい、乱れ…獣のように・・・喘ぐ。
「うぁ・・、ハアぁあァ…‥!!」
それなのに、終わった後のこの空虚さは、何なんだろう…。
温もりは確かに其処にある。見つめれば、柔らかい笑みが返ってくるし、愛されていると、感じる。
オレは、そんなに強欲ではない。一人でいることが特別寂しいとも思わない。
そう言ったオレを、あんたは笑ったよな?
その時の、切なそうなあんたの表情の意味を、今のオレには理解できる気がする。
オレも、ロイが好きだから………。
恋をしたら、なんか、毎日くすぐったくて、オレのガラじゃないのは、オレが一番判ってるけど…、あんたの事考えるだけで、全身が、心臓みたくなって…、あんたに名を呼ばれただけで、鳥肌がたつ程気恥ずかしくて……、その場から一刻も早く逃げ出したいような…、一生其処に居たいような……。
あんたがオレを好きだと言ってくれた日は、一睡もできなかった。
オレがこんな女々しい生き物だと、知らずに今まで生きてきた。
どんなに、身体を繋げても、心まで繋がる事など有り得ない。
ロイを信じてるとか…、信じていないとか、そんな単純な事ではなく。
ロイのモノが入っていた、オレの中は、ソノ太いモノに拡げられ、ソレが無くなってしまった感覚は、半身をもぎ取られたかの如く……‥切なさを残し、何とも云えない空虚さが、オレを締め付けた。
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