[携帯モード] [URL送信]

ツナガリ


「あぁ、ロ…ィ…」

 しなやかに弓なる体。
 俺は、ロイの手で、信じられないくらい、乱れ…獣のように・・・喘ぐ。

「うぁ・・、ハアぁあァ…‥!!」





 それなのに、終わった後のこの空虚さは、何なんだろう…。

 温もりは確かに其処にある。見つめれば、柔らかい笑みが返ってくるし、愛されていると、感じる。

 オレは、そんなに強欲ではない。一人でいることが特別寂しいとも思わない。


 そう言ったオレを、あんたは笑ったよな?
 その時の、切なそうなあんたの表情の意味を、今のオレには理解できる気がする。

 オレも、ロイが好きだから………。



 恋をしたら、なんか、毎日くすぐったくて、オレのガラじゃないのは、オレが一番判ってるけど…、あんたの事考えるだけで、全身が、心臓みたくなって…、あんたに名を呼ばれただけで、鳥肌がたつ程気恥ずかしくて……、その場から一刻も早く逃げ出したいような…、一生其処に居たいような……。

 あんたがオレを好きだと言ってくれた日は、一睡もできなかった。

 オレがこんな女々しい生き物だと、知らずに今まで生きてきた。

 どんなに、身体を繋げても、心まで繋がる事など有り得ない。
 ロイを信じてるとか…、信じていないとか、そんな単純な事ではなく。


 ロイのモノが入っていた、オレの中は、ソノ太いモノに拡げられ、ソレが無くなってしまった感覚は、半身をもぎ取られたかの如く……‥切なさを残し、何とも云えない空虚さが、オレを締め付けた。





[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!