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505.オールスター!?E.E.争奪戦!
ろく

 ジリジリと近付くランファンの右手は、もうすぐエドワードの背中に触れそうだ。―‥…まさにその瞬間‥…―

「大将発見!!」
「ゲッ!? ハボック少尉!!」
 エドワードはその声にビクッと反応し、次の瞬間には、もう走り出していた。
 スカッと空を切るランファンの手。
「あと、ちょっとだったのニ〜」
 がっくりと肩を落とすリン。
「リン様、すみません」




「あらあら、また厄介な事に巻き込まれているようね」
 リンとエドワードの会話の一部始終を聞いていた人物は、愉しそうにほくそ笑んだ。その背後から、またまた、厄介な人物が現れる。
「暇だったから、おチビさんの様子を見に来てみたら…、ずいぶん愉しそうな事になってんじゃない?」

「あら、エンウ゛ィー、来てたの?」
 ラストは、エンウ゛ィーを見上げると、すらりとした脚を組み直した。
「…おチビさんを一日自由に…ねぇ…」
 にやにやするエンウ゛ィー。
「エンウ゛ィーも参加するのかしら?」
「"も"ってことはラストも?」
「えぇ、鋼の坊や可愛いいんですもの…」
 ぴくっとエンウ゛ィーは眉間に皺を寄せる。
「おチビさんで遊んで良いのは、このエンウ゛ィー様だけなんだよ? おばはんは引っ込んでてよ」
「それは先制布告と取って良いのね? エンウ゛ィー」
 ラストとエンウ゛ィーの間にバチバチと火花が飛ぶ。





 また、参加人数が、増えたことなど知らず、エドワードは、まだハボックに追われていた。

「だ〜〜〜!! しつこいっ!!
大体なぁ、オレがこんな目に遭ってんの、少尉の性なんだかんな!!」
「俺の性じゃねぇ〜だろ?!」
「うっさいっ! あんたが余計な事言わなきゃ良かったんだっ!!」
「よ…余計な事!?」
 ハボックはずっと胸に秘めていた思いを、口に出しただけだった。それなのに、余計な事扱いされハボックはショックで足を止めた。
 自分を追ってこないハボックに気付き、エドワードも足を止める。

「俺は…冗談で言った訳じゃない…!」
「……え?」
 ハボックの声が低く、あまりにも真剣だった為、エドワードは何も言えなくなってしまう。

「大将!! 俺、大将が・・
―…‥好きだ!」

 暫く俯いていたハボックだったが、相手からの反応がない為、顔を上げる。

 そこには、突然の告白に目を丸くして立っているエドワードの姿―――。




次に続く→

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