505.オールスター!?E.E.争奪戦! ご 「クソッ…なんでオレがこんな目に遭わなきゃならねぇーんだ!?」 ――どっか隠れるところ!! 忙しなく辺りを見回し、どうにか難を逃れる方法を考える。 ――もうセントラルから出ちまうか?! それが一番安全だと判断したエドワードは、駅に猛ダッシュする。 ――もうすぐ…この角を曲がればもう駅だ!! キキーーッと音をたて、勢い良く角を曲がる………と。 ―ドンッ!! 「イッテェー!!」 「アレ、こんなとこでなにしてるノ?」 ぶつかった相手はなんと、シンからの密入国者、リン・ヤオであった。 「リン!!」 もう、ワラにもすがりたい気分のエドワードは偶然、鉢合わせたリンにすがりついた。 「頼むっ!助けてくれっ!」 「どうしタ?」 「それがさ…………」 「ソレは面白いナ。うン、俺も混ざるヨ!」 「………は?」 「俺もエドワードのバースデーを二人きりでお祝いしたいって言ったんだヨ」 呆気に取られ、魚のように口をぱくぱくしている。そんなエドワードを尻目に、指ぱっちん。 シュババッ―!! すかさず、リンの有能な付き人、ランファンとフーが現れた。 「―…‥この勝負、俺が勝たせて貰うヨ」 にやりと不適に笑う、リン。そんなまさか…‥? 味方だと思っていたリンにまで参加表明され、ほっとしたのも束の間、結局、自分の首を絞めただけだった。 キョンシーのように両手を前に掲げ、ジリジリと近付いてきた三人の目は野獣の様にギラギラしていて、エドワードの全身の毛という毛が逆だつ。 「マ……待て! …100だっ!! 100数えてから捕まえろっ!! 鬼ごっこってのはそういうもんだ!!」 「…‥そうなんダ? ヤオ族では、鬼が決まった瞬間にスタートするんだけド…」 「―‥…へぇ?」 「うン、そっちの方が、体術を鍛えられるだロ?」 「ほ〜、考えてみりゃ、そうかもな。今度、アルと試してみっかな」 自分の置かれている立場をすっかり忘れ、異国の文化について語りあっているエドワードの背中に忍び寄るランファンの魔の手――― エドワードは、話し込み気付かない。―…‥気配を殺し、近付く手―… 貰った――!! リンは勝利を確信し、エドワードに気が付かれないよう、人の良い笑顔で、話を続ける。 リンの頭の中では、既にエドワードと二人、シャンパンを傾ける姿――――。 このままリンに捕まってしまうのか?→ [*前へ][次へ#] [戻る] |