[携帯モード] [URL送信]

10000記念企画
IO voglio essere hel lato(SC)



「俺の事どう思ってる?」


その唐突な質問にスカルは先程まで話題を喋っていた口を止めた。ルーチェ姐さんからお使いを頼まれ想いを寄せる大好きな先輩と2人で行くという今までの自分の苦労一生分が報われる程の幸福に心を踊らせていてそのせいか沢山喋っていた。そんな自分の話を笑みを浮かべ聞いては可愛らしい天然な返答になんかこう…胸を熱くしていたのだが。しかし、この人は一体何を聞いてくるのかと思いきや。


「いきなりどうしたんですか?」

「いいから。答えろタコ」


どうやらこれは思っていた以上に先輩は本気らしい。少し口調をキツくした時の顔も綺麗だと思う。そんな考えはさておき。どう答えれば良いものか。先輩だって聞かなくとも自分が先輩に対する気持ちなんていくら鈍感でも気づいている筈。それほどにも自分は先輩にアタックしているのになんでこんなにも恋愛というのは酷いのだろう。いつか叶う叶う、そう思っても今隣に立つ先輩の隣にはいつも俺ではない人がいるのだから。


「好きですよ。物凄く」

「どのくらい?」

「そりゃもう…答えられないくらいに」


頼まれて買ってきたものが入った紙袋を抱えながら前を見詰め答える。それでも納得いかないのか聞く先輩にそのまま笑って答えてやる。それからは何も聞いてこない。


「…リボーン先輩と何かあったんですか?」


ふと思ったことを聞いてみる。それでも喋らない。本当にこの人は解りやすい。やはり先輩は恋人と何かあったようだ。俺の一番大嫌いな人との間に。俯いたまま歩く先輩の隣で暫く無言のまま時が経つ。このままあの人と別れて俺のところに来ればいいのに。俺なら貴方を幸せにしてやれるのに。そんなことを思いながら泣きそうな表情で隣を歩く大好きな先輩を必死に慰めてやった。











結局自分はここまでの存在なのだ。










IO voglio essere hel lato.
(貴方の傍にいたい。)
 
 
 
 
end



━━━━━━━━━━━━━━━
はい。5位スカコロでした。スカコロが5位とは意外でしたね。上位かと思ってましたから(笑)コメントに悲恋と書いてあったのでちょっぴり最後は悲しくしてみましたが…どうでしょうか?切なさ満点のスカコロに投票してくださった皆様!!(おま)ありがとうございました♪゜

奏(・w・)

[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!