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お題小説
朝帰りなんて珍しくない(グリウル)






俺とグリムジョーがこの家に同居し始めてから数ヶ月は経つ。数ヶ月も経てば大体の生活は慣れてくるもので。



最近じゃ、滅多なことでは喧嘩は…しなくなったと思う。まぁ、今までの喧嘩は大体がグリムジョーが勝手に怒りだしたものだったが…。





そんな慣れた生活の中、どうしても謎なものがひとつある。






グリムジョーの仕事だ。







俺たちが同居し始めてからほぼ毎日、グリムジョーは朝帰りだった。初めの頃はたいして気にはしていなかったが、これだけ続けられると気になってきてしまう。だが、ただ同居しているだけであって辿ればお互い赤の他人。聞くに聞けなかった。(ちなみに俺は大学生だから近くの喫茶店でバイトをしている)





今の時間は4時…。早く起きすぎてしまってつい先程までのことを考えて時間をもて余していたが……







ガチャン









…帰ってきた。グリムジョーが。また朝帰りだ。俺は起き上がれば軽く伸びをし寝間着の上にパーカーを羽織り自分の部屋を出た。




「お。ウルキオラ。早ぇーな。起きんの。」
「…あぁ。」




部屋を出ればグリムジョーはリビングに行く途中だったのか俺の顔を見れば少し驚いた表情になる。





「……飲め。」
「お。…ありがとな。」





2人でリビングに入れば4〜5人は並んで座れるだろうソファーにお互い少し離れて座って俺は近くに置いてある小さな冷蔵庫の中から缶コーヒーを二本取り出し、一本をグリムジョーに渡してやる。





「……気になっていたんだが…」
「何をだ?」
「なんでいつも朝帰りなんだ?」





視線を泳がせながら前を見て聞く俺にグリムジョーはきょとんとする。




「…質問がおかしかったか?」
「あ、ちげーぞ?いやー、まだ言ってなかった気かと思って。」
「…?」






グリムジョーの言葉に此方もきょとんとしてしまい首を傾げる。グリムジョーは缶コーヒーを一口グイと飲めば




「俺、実はよ、ホストの仕事してんだよ。」




今、なんて言った?
 
 
 
ホストだと?グリムジョーの言葉に予想外な俺はジッとグリムジョーの顔を見てしまう。




「…ホスト?」
「おう。少し遠い空座街にあるホストだ。」
「………」
「Σなんで黙んだよ。」





呆れた。と思う。ホスト…、納得はしたが……なんとなく冷めた気分になった。




「え?なんだ、ウルキオラ。心配してくれてたのか?」
「…うるさい」









グリムジョーの何処と無く嬉しそうに聞く表情になんとなく熱くなるような恥ずかしい気分になりソファーから立ち上がり自室へとまた足を運んだ。














そんな俺を見てグリムジョーがニヤニヤしていたなんて知らない。















朝帰りなんて珍しくない
(知りたいものこそ知りたくない)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
end.












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あきゅろす。
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