浮気×健気(リクエスト小説) 8 「誠!帰ろー」 放課後になり、すぐに亮太が俺のところに来た。 亮太を遊びに誘いたかったのか、女子が数人残念そうな顔をしている。 優越感に浸りながら頷いた。 「なぁ、誠」 「なに?」 暫く無言で歩いていた俺達だったが、突然亮太が口を開いた。 「なんか俺に言いたいこととかある?」 「…え」 いきなり、どうしたんだ? 亮太の顔をみると、口の端が上がっていた。 …何を笑っているんだ? 「それとか、言いたいこととか」 …浮気のこと…か? そうか、今日は良いことが多くて忘れていた。 亮太は俺と別れたいんだっけ。 「いきなり、どうしたんだよ…」 笑いながら聞き返す。 多分、上手く笑えていない。 亮太は、んーと言いながら考え込んだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |